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十六話〜ドキドキの入浴〜前編



「お兄ちゃん、今からお風呂にお湯を張るね」


「うん」


遥が蛇口を捻って丁度良い熱さのお湯に調節する。



僕はその間にバスタオルを4枚用意した。


何故4枚かと言うと、恥ずかしい所を隠す為と入浴後に身体を拭く為だ。


僕がバスタオルを持って行くと遥が浴室から出ていた。



「お湯の調節終わったよ」


「有難う。 バスタオル持って来たよ」


僕は遥の分のバスタオルを渡す。


「それじゃあ……一緒に入ろっか」


遥が恥ずかしがりながら言った。


「うん……僕から先に入るから後ろを向いてて」


「了解だよ」


僕は服を脱いで全裸になり大事な部分をバスタオルを巻いて隠し、浴室に入った。



「遥、入って来て良いよ」


「はーい」


僕が浴室に入った事を確認した遥が鼻歌を歌いながら準備を始めた。


僕はドキドキしながら遥が入って来るのを待つ。


それから一分後くらいだろうか、扉が開いて遥が入って来た。


「お兄ちゃん……お待たせ」


僕はバスタオル姿の遥を見た。


やっぱりあの頃より成長しているからか、バスタオルで隠されていても見るのは恥ずかしい。


「遥……」


「えへへ……お邪魔します……」


遥はそう言うと浴槽に入って来た。


「お兄ちゃん……恥ずかしいね……」


「だね……」


僕の隣に座る遥。


僕は遥の形の良い胸を見る。


「も〜……お兄ちゃんのえっち〜……」


照れながら膨れっ面をする遥。


「ご、ごめん……」


幾ら実の妹とは言え僕だって男だ。


見るつもりは無くてもついつい見てしまう。


男の(さが)と言う奴だ。


「でも……お兄ちゃんになら……見られても平気かな……」


遥が小声で呟いた。


「え? 」


「な、何でもにゃいっ! 」


吃驚(びっくり)して噛んでしまう遥。


正直言って反則だ。 可愛過ぎる。


「あはは、噛んじゃったね」


僕はわざとそう言って悪戯(いたずら)っぽく笑った。


「お兄ちゃんの意地悪! もう知らない! 」


遥を怒らせてしまった様だ。


流石に言い過ぎたか。


「遥、ごめん。 遥の反応が可愛過ぎたからついつい揶揄(からか)っちゃったよ」


直ぐに遥に謝った。


「良いよ。 冗談で言ってるって分かるから」


ニコッと微笑む遥。


「有難う。 冗談だって分かってたんだ」


「当たり前だよ。 お兄ちゃんの顔を見れば分かるから」


「成る程ね」


流石は僕の大切な妹だ。


「うん、お兄ちゃんの事嫌いにならないよ」


「僕もだよ」


「お兄ちゃん、有難う」


「どう致しまして」


家族なのだから絶対に嫌いになんかなる訳が無い。


「あっ、お風呂のお湯が一杯になるよ? 」


遥が気付いて教えてくれた。


「本当だ。 じゃあ蛇口を閉めるね」


「うん」


僕は蛇口を閉めると遥の顔を見た。


「どうしたの? 」


「遥、聞きたい事が有るんだけど良いかな? 」


「うん、良いよ」


「前にも一度質問したと思うんだけど、遥はどうして彼氏を作らないの? 」


「あはは……その質問か〜……痛い所を突いて来る質問だね」


そう言って苦笑いを浮かべる遥。


「ごめん、嫌な質問だった? 」


「そんな事無いよ。 ただ単に本当に好きになれる人が居ないだけ」


「そっか……」


「うん……」


正直男子達は見る目が無いと思う。


非の打ち所が無い妹なのに遥に告白しないなんて可笑しい。


「告白はされたの? 」


「中一の頃に一度だけね。 二年生の先輩だったんだけど、何か軽い感じがしたから断っちゃった」


「成る程ね……」


「お兄ちゃんと血が繋がってなかったら良かったのにな……」


「どうして? 」


僕は驚きながら聞いた。


「きっと私達、良いカップルになれてたと思うんだ」


「そうだね」


「でしょ? 」


「うん。 答えてくれて有難う」


「どう致しまして。 変な事言ってごめんね? 」


「全然大丈夫だよ」


「有難う。 光先輩と仲直り出来る様に色々お手伝いするね」


一瞬暗い表情を見せた遥だったが直ぐに笑顔になった。


「うん。 宜しく頼むよ」


僕はそう返事をして、体を洗う為に浴槽から出た。


















思った以上に長くなってしまったので急遽前編と後編に分けました(^◇^;)

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