第十五話 明かされる秘密
第十五話 明かされる秘密
アリスとナイツは、謎の女神に戦いを止められ、倒れているところに、七剣豪が現れ、二人を本部へ連れていくことにした。
本部について、それぞれの部屋を準備し、2人を離してベッドの上に寝かせた。
七剣豪はその間に、今後について話していた。
その話はナイツについてだった。
七剣豪を率いる大剣豪が1人、その者は隊長である。
名は、「ナチュラ」。
七剣豪はそれぞれ、豪炎の「ゴーエン」、雷騎士の「ライデン」、氷結の「ヒエ」、風爆の「カゼル」、地震の「ジン」、海流の「カイ」、そして、謎の「ナチュラ」。
6つの属性を持つ剣士の中で、最も強いと言われている者たちだ。
ナチュラは、ナイツの過去の話をし始めた。
「我々が感じた強大な力は、ナイツの力だ。私は、この日を恐れていた。ナイツは、私たちが生み出した者なのだ。世界のしくみについては、みんな招致だな?」
ゴーエンが話した。
「そうですね、私たちはもう、10万年もの間を生きている。この世界を維持するためには、強大な力を封印し、世界の維持と力の調和を行ってきた。」
「その通りだ、強い者は封印し、弱すぎる者は別世界へ送り、対等でバランスの取れた世界にしているのが現状だ。しかし、それも先ほど崩れた。」
ライデンが答えた。
「先ほどの、黒く染まった黒い空のせいですね。強大な力が無数飛び交っていたと思われます。」
「いかにも、封印が完全に取れたことになる。モンスターや人の各種族、それらの強い者が封印から目を覚まし、あちこちに落ちたことになる。しかし、気にかかるのは、ペンドラゴンの気配だ。」
カゼルは感じていた。
「あの気配は、ペンドラゴンが邪悪な力を爆発的に吸収した瞬間の気配でしょう。しかし、そのあとすぐに気配は消えた」
「うむ、予測だがペンドラゴンは、誰かと融合したと思われる。その者も強い者として降臨したのだろう。」
ジンも気になっていることがあった。
「国の消滅によって、何かが変化した。そのあとに、時空に穴が開いたのではないだろうか?」
「伝説の話をしよう。私たちは、上級剣豪だ。しかし、神ではない。神になる条件は、大切な人達を倒すことによってなれるという。一番恐れなければならないのは、究極の神の降臨だ。リリスの時のように大苦戦する。ペンドラゴンとの融合はそれを可能にする。」
ヒエが答えた。
「秘宝の武器との融合が条件なのですね!アリスが持っているカオス・プリンセスもその剣の一つではないだろうか?
「そうだと思うが、問題はナイツだ!私たちは七剣豪、大昔、七龍がおり、我々はそのドラゴンたちと闘った。そしてそのドラゴンに勝ったが、封印先がなかったのだ。それを、ナイツに封印した。」
カイが驚いていた。
「ナチュラ!七体の龍の力をナイツに埋め込んだ?時空の力以上だったってことか!あの子は戦い方を知らずに生きるべきだったと言うことか!」
「そうだ、だから戦いを恐れ臆病に生かせた。しかし、それが悪い方に進んだ。臆病だが、仲間への愛が強くなり過ぎた。失ったときに目標が決まってしまったのだ。」
ゴーエンが質問した。
「なら、あの青い目はなんだ?」
「覚醒だ!龍の力を持っている。その龍の力も、封印したときの1000倍ほどの力だ。使いすぎると、ナイツの体は、ボロボロになる。」
ナイツは、起きていた。七剣豪の会話を全部聞いていたのだ。
「俺は、そんな生き方しかできなのかな?」
「あのアリスと言う者は、驚いた。おんなではないか!なぜこの世界に女がいないかわかるか?」
ゴーエンが答えた。
「一般的には、弱い者と言われている。二度と転生されないようにするためだ。実際は強すぎたのが理由です。」
「その通りだ。アリスはおんなで、かなり強いと見た。我々としては、封印しなければならない存在だ。かといってすぐに封印するわけにはいかない。」
ゴーエンは「なぜですか」と聞いた。
「理由は簡単だ。私たちが封印し続けた力は、長年の時が、すべて詰まっている。それが一気に復活したとなれば、倒れる日もそう遅くないだろう。」
カゼルは気付いた。
「そうか!アリスの力とナイツの力を使い、その封印をもう一度するということか」
「そうしたいのだが、また、復活しかねない。だから、消滅させるしかない。」
ナイツは、座り込んで体育座りをしていた。
「俺の最後は決まっているか。俺自体を封印するのか」
肩を落とすナイツだったが、アリスも起きていてその話を聞いていた。
「おんなは、強かったのね。でも、男が封印をするのであれば、私も消滅させるってことでしょうね」
二人は、同じことを考えていた。
「どうしよう、これからとのように付き合えばいいのだろう」
「お互い、消滅する。でも、ナイツは男、私は女、私はこの場所には入れないのかもしれない。謎の女神についても調べないと、あの体は絶対におんなよ。」
ナチュラが、まだ話していた。
「おんなは、生物を作る力を持っている。その力は強大だった。親となり、子を作り、その一家は必ず最強の一家へとなる。そんな世界を男たちは許せなかったという。」
アリスは驚いていた。
それもそのはず、地球で妊娠して子供をつくるのは普通のことだったからだ。
この世界は、強さを求めすぎて、世界維持ができなくなってきて、強いおんなは、全員追放か封印されたってことが分かった。
「今、各地にプリンセスの秘宝が現れ始めている。これは、おんなが復活し始めていることをいう。何かを企んでいる組織を優先するか、おんなの消滅を優先するか、きわどいところだ。」
さすがにナイツもアリスも、自分たちが争う前に、世界から消されるということで、恨みによる戦いはしないことを決めた。
ナイツとアリスは、七剣豪がいる部屋に入った。
「起きたかね。もう大丈夫か?」
「はい、ありがとうございます。そして、ごめんね、ナイツ」
「あっうん、まぁ~いいけど!」
2人は考えていることが同じと理解した。
まずは、逃げるということ
食事が出されて、おなかを満たし、すぐに出ることにした。
「私たち、もう出ます!」
「なぜだね?」
「待っている人がいるのです」
「なら仕方ない、行きなさい」
すんなり行かせてくれる感じだった。
そして、荷物をまとめ、お礼を言って本部からさっさと逃げ出した。
逃げてから大きな山の前に着いた。
「ナイツ!私たち生きていけるのかしら?」
「やっぱりアリスのそんなこと考えていたのか?強大な力を持っているが、使いすぎると危険だ。うまく利用されるつもりはない」
ナイツの考えにアリスは大賛成だった。
しかし、気になる点が一つある。
「男と女で競っていたのでは?」
「その通りだと思うぜ、今後の仲間選びがとても重要になる。」
「そうね、ところでどこに行くの?」
「一つ心当たりがある、それは精霊の国だ。」
「精霊はどこにも属さずに、かつ世界を支えると言われている。それを明らかにしよう」
「あとは、召喚獣の国ね!」
「この二つの国だけは特殊かもしれないな。」
2人はもっとこの世界を明らかにするために旅にでることにした。
しかし、ナイツからは思いがけないセリフがでてきた。
「今は落ち着いている。もしかしらた、俺はアリスを許せずに攻撃するかもしれない、その時は、遠慮なく俺を消し去ってくれ。もともと利用される身だ。」
ナイツは元気がない、アリスへの怒りと、死の選択肢しかなかったことが原因だ。
そして、2人は旅を続けた。
精霊の国では、何かが準備されている模様だ。
「復活をお祝いしよう!また、精霊の時代がやってくるぞ」
謎の女神が現れた。
「精霊たち、焦ってはだめです。まずは私を手伝ってください。ここに来た時にあの子を分離します。」
精霊たち「はーい」
突然の出来事で、混乱する中、秘密を知るもの(ナチュラ)から貴重な情報を得ることができた。
アリスとナイツは休戦状態だが、いつその目が変わるかは予想できない状態だ。