表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
異世界転生した世界の『おんな』は最強だった?!  作者: DAIKI
第一章 何も知らなずに転生された者
10/18

第九話 魔導士の塔のひみつ

第九話 魔導士の塔のひみつ


草原でケロベロスとの戦闘で、奇跡の勝利を起こしたアリスとナイツは、草原で疲れをいやした後、魔導士の塔を目指すのであった。


ナイツは、借りていた疾風の剣をよろず屋へ返しに行った。


「よろず屋の主人!この剣ありがとう!軽くて良かったよ」


「いいってことよ、でも、よく勝てたな!レベル低いだろ!」


「ギク!」

ナイツは分かりやすいポーズをしていた。


「隠さなくてもいいよ、いいものを見せてもらったよ。もう一人はアリスっていう人だったね!興味が出てきた!旅するよろず屋!必ずまた会おう!」

よろず屋は手を振って先に草原を抜けていった。


「アリス待たせたな!」

ナイツはアリスが何かを考えているのに気付いた。


「なんか困っているのか?」


「う~ん、この剣(巫女の剣)がどうしても持ち上がらなくて!」


「どれどれ」

ナイツが巫女の剣に触れた瞬間、「バチッ!」と電気が流れた。


「痛たぁ~」


「ナイツは触れないんだ、私は触れるけど持ち上がらない」


ナイツは考えた。

「そういえば、こんな話を聞いたことがある。誰から聞いたのか忘れたけど。武器を扱うのには種類がある。超重量武器~超軽量武器の種類だ。さらにこれには組み合わせるスキルがあるらしい、魔法でも軽くしたり、重くしたりできる。すごいやつは、超重量武器を持って、軽くするのと重くするのを使い分けるみたいだ。」


「私が知っているのは、超重量武器を軽くして持つこと」


ナイツはびっくりした。

「それは、上級魔術だぞ!でも、持ててないか!」


「どっちにしろ、この剣は持っていけない。置いていくしかないね」


アリスは巫女の剣を置いていくことにした。

秘宝といえども、簡単に扱うことはできなかったのだ。


やがて、草原を抜けた2人は、魔導士の塔へたどり着いた。

魔導士の塔は、空高くそびえ立っていた。


「すごいなー、近くで見ると、雲を突き破るほどの高さが分かるな」

ナイツは上を向いて驚いていた。


アリスは、魔導士の塔の入り口の人に話かけていた。

「この塔の中は入れますか?」


案内人「もちろんです。魔導士の方ならだれでも入れます。しかし、入れるのは自分のレベルの階までです。それ以上に上ると、その階に対応できる魔法がないと、負傷してしまいます。たとえは10階では、炎の階と呼ばれ、常に炎の中で過ごすことになります。」


「分かりました。図書館はありますか?」


「はい、塔の真ん中は誰でも使える図書館です。魔法の種類などは、レベル関係なく見ることはできます」


アリスは、何かを調べようと思って中へ入ろうとした。

ナイツが走ってきた。「待ってくれよ、俺も行くよ」


案内人:「魔導士しか入れません。あなたはナイトじゃないでしょうか?剣魔導士は入れますが」


ナイツは嘘をついた。

「俺は、剣魔導士だ。知識を増やしに来たんです。」


「分かりました。ではごゆっくり」


「ふぅ~、何とかは入れたか」


呆れた顔でアリスが話しかけた。

「あんた、平気で嘘つくのね!」


二人は真っ先に図書館へ行き、魔法について意識を増やした。

「火・水・風・雷・氷・土・光・闇の属性があるのね、でもこれ以外にも大昔はあったと書いてある。謎ね!でもまずは基本かな!」


「魔力には量があり、上級ほどその消費が激しい。超重量武器を保持するには、魔力をかなり要する。容量か、それが効いてそう!」


「魔力の量の増やし方、魔力を限界まで使う!だから魔導士は、修行で魔法を使い続けるのね!なんかわかってきた。」


「魔法の種類や威力は、魔力の消費量とスピードが大きく影響する」


「究極魔法は、詠唱も長く、ほとんどの魔導士が、詠唱中に魔力の量が尽き果てるという」


アリスは、魔導士の知識を一気に取り込んだ。

アリスは、図書館の奥に光る一冊の本に気付いた。

「この本を見なさい!」


「この本私に話しかけている」

ナイツはアリスが何を調べているのか分からなかった。


アリスがとった本は、赤い古ぼけた本だ。

取って開いてみたが、すべて真白だった。一体何なのだろうか?

アリスはその本を棚に戻した。


その時、外が騒がしくなった。

「なんか外が騒がしいな、見に行こうぜ!」


「そうね!」


二人はすぐに外に出た。

すると周りは、一人の老人を見てサワサワしていた。


「あの人、魔法会の総長じゃないか?」

「めったに出てこないと聞くが、よほどのことがあったんじゃないのか?」

「魔法会の総長は、この塔の最上階にいるみたいよ」

「いったいどこに行くのかしら?」


「すごい人みたいな、アリス!」


「そうみたいね!」


みんなと同じように見ていたら、その総長がアリスの方を見た。

アリスは、びっくりしてお辞儀をしていた。

すると、総長もお辞儀をしていた。


「まじかよ、なんかラッキーだな、アリスは!」


「君からは、邪悪な気配を感じます」


「えっ!誰?」


アリスは急に話しかけられたため、周りをキョロキョロした。


「何やっているんだ?お前?」

ナイツには聞こえていないようだ。


「この塔の周りを入り口スタートで右回りに3回、左周りに1回、さらに右に1回まわりなさい。では」


アリスは、不思議な感覚だったが、その言葉を信じることにした。

そして、アリスは言う通りに行動し始めた。


「おいアリス、何しているんだ?散歩なら勝手にやってくれよ」


「嫌ならついてこなくていいわよ」


ナイツは、ついていくことにした。

「あ~グルグル回って、反対に回って何がしたいんだよ」


「まぁ~黙ってついてきて、私もわからないの」


そして最後の右回りの半分を過ぎた時だ。


「なんか、さっきの場所と違わない?」


「はぁ~同じだろ?」


微かに変化していた。空の色は赤くなり始め、塔も古くなってきている。

そして最後の一周を回りきったときには、まったく違う感じになっていた。


「アリス!お前何をしたんだ?何が起きているんだ?」

ナイツは完全に混乱していた。


「あの総長が私に話かけてきて、ここへ行く方法を教えてくれたの」


「何も話してなかったじゃないか?」


「多分、私だけに魔法か何かを使って話したんだと思う。詳しいことは分からないわ」


「帰ろうぜ」


「いいえ、この塔に入るわ」


アリスは、必ず何かあると思って、その塔に入った。

古い扉を開けて広がっているのは、ただの白い床に何もない部屋だった。

塔なのに登りの階段はない。奥に下りの階段があった。

アリスとナイツは中に入った。ドアが勝手に閉じた。


「とりあえず、奥の階段を下ってみましょう。」


「もう、勝手にしろよ、黙ってついていくよ」

ナイツは怖がっていた。


真ん中近くに来た時に、床に魔法陣が現れた。

そして、魔法陣から光が出て、何か人の形のようなものが出てきた。

光が消えるとその姿ははっきり見えた。

形は人だが透明の翼が4本と全身は鎧で覆われ、大きな刀を両手に持っている。


「このモンスターは・・・・図鑑にのってない!」

ナイツは、びっくりして、戦闘になることを恐れた。

突然その出てきた者が話しかけてきた。


「我が名は、ガーディアン、この塔の守護神である。そなたらは、迷い込んだ者か?それとも招かれた者か?」


アリスは迷わず答えた。

「招かれた者よ!」


「ふふふ!ここに来たものは全員そう言う。不審者よ、ここで始末してやる」


「てか、最初から聞く意味なくない?」

アリスは、呆れていた。


「でも、戦闘って!強そうじゃない!」

アリスは、勝てる気がしなかった。

今までの敵とははるかに違う感覚がしたのだ。


ナイツは、戦うしかないと判断して、先手を打ちに突進していった。

剣を振りかぶって、思いっきりぶつけた。


カンッ!と高い音が鳴った。


「愚か者!我に勝てると思うな!」

まったく効いていなかったのだ。ガーディアンは剣を高く舞い上げ、ナイツに向けて振った。

ナイツは、避けれないと思って武器を立てにして、真面に攻撃を受けた。

余りの衝撃でナイツは部屋の壁まで吹き飛んだ。

ナイツの剣は、真二つに割れた。斬撃も飛んだため、ナイツは頭から股まで、深い傷を負った。一発で気を失い瀕死状態になった。


「ナイツ~~~!」

アリスは叫んだ。


「強過ぎよ!あの総長は私たちを始末するためにここにおびき寄せたのね!」


「次は貴様だ!ん?貴様の魔力、感じたことあるぞ、闇の王国から来たのか?ならば、排除せねばならん」


「何言っているのかわからないけど、簡単には死ねないわ」


ガーディアンはものすごいスピードで剣を振ってきた。

アリスは、剣を避けるのが精いっぱいだった。


「逃げ足だけは、早いな。だが残念だ!」


ガーディアンが姿を消した。

一瞬で後ろに現れて、アリスも振り返ったが、ガーディアンの蹴りが腹にダイレクトに当たった。アリスの体は、くの字に曲がり、高く舞い上がった。


「ゔっ!苦しい、がはぁっ」

アリスは気を失いそうだった。


そのままアリスは落下し始めた。


「闇の力を持つものよ、ここで消え去るがよい」


ガーディアンは、落ちてくるアリスの心臓に大きな剣を突き刺した。

剣は深く突き刺さり、首から股付近まで入り込んだ。

剣を払い、アリスは瀕死状態で、床に叩きつけられた。


「楽にしてやろう」。ガーディアンはアリスの真上に浮いていた。


ガーディアンは、両手の剣を高速で五月雨突きを繰り出した。


・・・・・・。


「アリス!アリス!おい、アリス!起きろ!」


「えっ?私死んだはずでは?」

ナイツが一生懸命呼びかけていた。


「お前大丈夫か?倒れたと思ったら、死ぬかのような叫び声だしてよ」


「ここは、塔の入り口の前だ!」


アリスは考えた、「どこからが本当なのかしら」

ナイツと話しをしたアリスは、塔を回って最後の一周に入るときに倒れたという。


「なら、総長が伝えたかったことがあるはず」


アリスは急いで塔の中に入った。

ガーディアンが出てきて自分がトドメをさされたところに行ってみた。

そこには、銅像が立っていたが、銅像の周りをよく見ると、地面に剣を刺した後があった。


「もしかして、ここは塔じゃなかったのかも」


「何言っているんだ?」


「あれは、過去の出来事を見せてくれたんだわ」

アリスはキョロキョロして、突然走っていった。

ナイツも追いかけていった。


「ここ、図書館だぞ」


「あの奥の棚のとこらへんだったはずだけど、あっさっきの本」

アリスは、赤い古びた何も書かれていない本のところに行った。


「なんだ?その本?」


「ここに何かヒントがあるはずなの」


本を開いて中を確認したが、何もない。表紙には何か絵が載っていた。


「ガーディアンだわ、この絵ガーディアンの絵よ。でもどうすれば」


分からなかったアリスは本をしまったつもりだったが、反対に入れてしまった。

すると棚全体が光出した。

「さぁ通りなさい、棚を通り抜けることができる」


アリスは、棚をするりと通り抜けた。

ナイツも一緒についてきた。

そして目の前には、地下に続く階段があった。


「まさか、階段があるなんて、アリス大発見だな!」


「でも、何があるのか怖いわ、ガーディアンが守っていたけど、今はいない。昔何か起きたのよ」


「ガーディアンも倒されて、秘宝でも盗まれたってことか、でも今は比較的平和じゃないか!」


「とりあえず先に進みましょう」


アリスは、なぜ自分がそこにたどりついたのか理解はできなかった。邪悪な力もなんのことかさっぱり、昔、残酷な戦いが行われていたこと、かなり強い者たちがいたことは、何となく感じていた。

この先に待ち構えているものは、何かは分からないが、それを確かめるために、二人は先へ進むことにした。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ