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作業ゲー的異世界転生  作者: 蜜柑太郎
第1章 ホイホイ
73/466

第73淡 対スライムその62

三寒四温と徐々に暖かさも増し、冬ももう終わりに近付いたある日。


俺は、再開されたばかりの集団保育所を抜け出して、スライムホイホイ2号機に向かっていた。


「ふんふんふん♪」


無意識に鼻歌が出てしまっている通り、

割とモチベーションが高まっている状態。


本日、レッドスライムに挑む予定であり、張りのある相手と戦えそうなためであった。


スモールレッドスライムでだいぶ難易度が上がった感があるので、更に上位種であるレッドスライムなら、

相手にとって不足はないというもの。


歩きながら頭の中で、戦闘の展開を何度もシミュレーションしておく。


ちなみにまんまと抜け出した集団保育所であるが、昨年、まとめ役がアントニオから、彼の1つ年下の弟アドリアンに変わっていた。


アントニオももう少ししたら12歳、

元の世界でなら小学校6年生。


村からしたら立派な労働力である。


そのため、アントニオは、農場で働きに出るのに子守りは、お役御免となったというわけだ。


俺にとっては、アドリアンに変わっても、これまで通り集団保育所を抜けられるのかが最大の関心事項だったのだが、

幸いにもアドリアンもアントニオと同じく、人を疑う事を知らない純朴な少年だったので、あまり労する事なく抜け出す事に成功していた。


妹のメイシャの方も、有り難い事に近所に住むマルタちゃんを始めとした俺と同年代の子供達が可愛がってくれているおかげで、離れてても問題なさそう。


そんなわけで、気兼ねなくスライムホイホイ前に到着して、体長1m程の半透明で赤色をしたスライムに相対する俺。


種族:レッドスライム

状態:正常

体力:44/44

魔力:15/15

筋力:10

反応:6

耐久:16

持久:11


鑑定単眼鏡モノクルアプライザーの結果でもレッドスライムで間違いない。


「ステータス上で、特筆するとしたら、体力か……耐久も低くはないから、重打ヘビーヒットじゃないと、手数がだいぶかかりそうだ。」


加えて、魔力もスモールレッドスライムより少しだけ高い。


新たな高威力の魔法を使用してこない限りは、ちょっとバージョンアップした火球ファイアボール炎柱フレイムピラーのいずれかを3~4発撃ってくるはずである。


とりあえず、それを確かめるためには、まずこちらの存在に気付いて貰わなければならない。


「だっしゃーっ!」


ビュンッ……ドスンッ


俺の渾身のストレートがレッドスライムに命中する。


「オッケー、ダメージは通る。あとは……」


次の投擲用に拳大の石を拾いつつ、レッドスライムの出方を窺う。


ボボボボボゥッ


炎柱フレイムピラーの方かっ!」


足元から立ち昇る炎を横っ跳びで回避。


着地後、すぐに態勢を立て直しながら、こちらからも攻撃と投石だ。


ビュンッ……ドスンッ


ボゥッ……ボゥッ……バンッ……バンッ


すれ違う石と火球ファイアボール2発。


投石はレッドスライムに命中したが、火球ファイアボールの方は俺に弾かれてそれぞれ明後日の方向に飛んでいった。


「ここで2発連続の火球ファイアボールか~……もう少し間隔が短かったらヤバかったかも。」


今のところ、連続はあっても同時に複数の魔法を放ってきた魔物モンスターとは遭遇していない。


ただ、いつそういう敵と戦うはめになるかも分からないため、同時に魔法を放ってこられた場合を念頭にしておかなければいけないだろう。


そんな事を考えつつ、油断なく鋤を構える。


「……まあ、今回のお相手は、魔力を使い果たしたみたいだから、気を付ける必要はなさそうかな。」


そして、魔法攻撃を打ち止めにさせたら、投石を加えながら、レッドスライムに接近。


繰り出される触手突きを横にスライドして避けながら、今度はこちらから反撃の突きだ。


「見えるっ!」


ドゴォッ


「なんとーっ!」


ドゴォッ


「そこかっ!」


ドゴォッ


レッドスライムの触手突きを時には避け、時には往なし、着実に重打ヘビーヒットを付加した突きを当てる。


防御面で言えば、レッドスライムの触手突きは、射程1mで、威力や速度もスモールレッドスライムより増していたが、狙ってくる場所がこちらの胸から腹にかけてと決まっているので、俺の反応値からしても、来ると分かっていればこちらから攻撃をしつつ回避可能である。


また、攻撃面でも、鋤を突き出す際に捻りを加えて回転させる事により威力を増加させているのだが、

これも日々の鍛練の賜物か鋭さを増しており、突き出す度に、レッドスライムの体面を効果的に削る事が出来ていた。


「フシュー……」


何度か互いの攻撃の交差した後、散々削られまくったレッドスライムは、薄紅色の液体の入った小瓶が残し、霧散。


小瓶は、低等級な体力回復薬ライフポーションであろう。


「おっ、ラッキー。またストックが増えたな♪」


レベルも上がったのに加えて、地味に嬉しい回復手段の増加。


これまでゲットした回復薬も、もしもの時のため、麻袋に入れ、急ごしらえで作ったベルトにぶら下げている。


「よしよし、予備が出来たのは色々と有り難いね。」


思わず顔をほころばせながら、サッと小瓶を拾い、麻袋に放り込む。


そして、不謹慎であるが、ちょっと回復薬の効果を試したくなる俺であった。



ーーーーーー


主人公のステータス

名前:アルベルト=ガルシア

種族:人

性別:オス

年齢:6歳

身長:120cm

体重:24kg

出身:カルベリオ村

所属:なし

カルマ:-1

モラル:-2


Lv:73

状態:正常

体力:36/36

魔力:10/10

筋力:27

反応:17

耐久:19(➕1)

持久:18

※( )内は、前話からの変化値


職業ジョブ:戦士Ⅱ

能力アビリティ:棒術経験値向上D、棒威力向上D、重打ヘビーヒットE、擦過耐性F

技能スキル:棒術Ⅱ、投擲術Ⅱ、探索術Ⅱ

加護ギフト:なし

装備:×牛引きプラウ、麻の服、木皮の靴、(戦闘時のみ木製短冊胸当て、同背甲、同肩当て、同籠手、同肘当て、同膝当て、同すね当て)

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