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作業ゲー的異世界転生  作者: 蜜柑太郎
第1章 ホイホイ
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第5淡 対スライムその1

「せいっ!せいっ!せいっ!」


ドカッ……ドカッ……ドカッ……


「キュウ……。」


今日も今日とてタコ殴りして、経験値稼ぎだ。


流石に昨日、一日中カラスを集中的に狩っていたからか、カラスも警戒していて中々仕留められなくなってきていたため、仕方なくモグラを相手にしていた。


いちいち森の際を歩き回って探さなければいけないので、効率が悪い。


しかし、森の中に入るには俺の今のステータスでは心許ない。


ゴブリンとか魔物モンスターはもちろん、狼とか猪、熊なんかも出る大自然。

そんなのに出会ってしまったら、一発アウトだろう。


「……う~ん、何か効率の良い相手はいないかな…………。」


一日中探し回って、今日の成果は、モグラ6匹とカラス2羽。


一応、空振りではないが昨日からするとどうしてもショボく感じてしまう。


しかし、これといった解決策があるわけでもなくとぼとぼと家路に付く俺。


森の際を探し回ったせいで、カルベリオ村の東端、農地に水を引くための調整池の端を横切るようなルート。


ちなみに村の周囲の地形は……


※1 □:カルベリオ村、牧:牧場、畑:田、浜:海岸、池:調整池、林:人の手が入ってる森

※2 1マス約1㎞四方


海海海海海海海海海

海海海浜浜浜海海海

海海浜林林林浜海海

浜浜牧畑□林森浜浜

森林牧畑丘池森森森

森森森丘山丘森森森

森森丘山山山丘森森


こんな感じ。

北は海で、南に山、東西は森に囲まれている。


まあ、俺の行動範囲は、せいぜい村の外郭までで、あとは、両親やカルロス爺さんから聞いた話からだけどね。


なお、川の本流は、カルベリオ村東側を南北に流れているので、調整池を通って海に出ているが、西側の畑まで延々と溝を掘って水を引き入れている。


何でも、川の本流自体は、普段は川幅30㎝、水深5㎝もないような小川であるが、大昔に豪雨になると水害が酷かったらしく調整池が出来た後も東側には田畑を作らない事にしたらしい。


で、今日まで俺が鍛練やらしてたのがカルベリオ村南東側の地域だから、ちょっと南に足を延ばした今は、調整池が近くにあるわけだ。


「考えてみれば、ここに独りで来たのは初めてだな。親に連れられてきたのも秋の収穫祭の時くらいだから3回くらいか?この池の畔で、皆踊ってたのは覚えてるけど……。」


成果のなさに午後になってすぐ嫌気が差していたので、時間的にはまだ戻るには早い。


ボーッと調整池を眺めていると池の縁で何やらウニョウニョと蠢く物体を発見する。


「……なんだ、あの緑色のウニョウニョは……透けててゼリーみたいな…………

スライムキタァーーーッ!!」


そうファンタジーには鉄板の魔物モンスター、スライムちゃんです。


興奮して震える手を抑えつつ、鑑定単眼鏡モノクルアプライザーで見てみる。


種族:スモールグリーンスライム

状態:正常

体力:3/3

魔力:1/1 

筋力:1

反応:2

耐久:5

持久:4


「おおっ、やっぱりスライムだ。父さんが池にはスライムが居るから不用意に近付くなって言ってたけど、やっぱり居たんだ……。

確かにステータス的にはレベルの上がった俺とどっこいどっこい。」


俺は、自分のステータスを思い出し、思案にふける。


「悩み所だな……攻撃力や素早さは俺の方が上、向こうに魔力がある分、特殊な攻撃手段があるかもしれない。

だが、何もさせないまま一気に勝負を着ければ…………一丁やってみるか。」


テンションが上がったままに、多少の不安は抱きつつも、突撃を敢行する俺。


「でやぁぁっ!」


一気に近付いて木の棒を振り下ろす。


テンプレ通りスライムには、濃い緑色した核があったため、そこ目掛けて何度もである。


ビチャッ……ビチャッ……ビチャッ……


ゼリー状のスライムの身体を崩すように木の棒が分け入り、核に直接的な打撃を加えたのだ。


すると立て続けに6回程、攻撃を加えた所で、核が割れる。


……フシュー……


そして、空気が抜けるようなくぐもった音と共にスライムは表面の張力を失ったように潰れしまい、最後にドロリと地面に吸い込まれ四散した。


「ハァハァハァ……意外とあっけなくやれるもんだな……。」


緊張から出た汗を拭いながら、多少なりとも満足感を得た俺。


ふと目線を遠くに移すと、また調整池の縁でウニョウニョする物体、それも複数。


「……って良く見たら樹の影が重なってる辺りとか結構スライム居るじゃん。」


午前からの索敵と、今回の戦闘で少し疲れを感じるもののまだやれそうだと踏んだ俺は、今パッと見、発見出来たスライム達を倒すべく駆け出す。


「駆逐してやるっ!おりゃぁ~。」


……結果、スモールグリーンスライムを合計4匹も倒す事が出来、レベルも1つ上がった。


「ここの方が効率良いかも♪早めにここに気付いてればな~……歩き回ってたし、もう疲れちゃったよ。」


スライムは、軽く探せばまだ居そうな感じだったが、4回も続けてダッシュすれば3歳児の限界なんてすぐである。


眠気も感じ始めたので、今日はこのくらいにしとく事を決めた。


良い狩り場が見付かったのでよしとしよう。


俺はウキウキしながら再び家路についた。



ーーーーーー


主人公のステータス

名前:アルベルト=ガルシア

種族:人

性別:オス

年齢:3歳

身長:96cm

体重:15kg

出身地:カルベリオ村

所属:なし

カルマ:-1

モラル:-2


Lv:4

状態:正常

体力:4/4(➕1)

魔力:0/0 

筋力:4(➕1)

反応:3

耐久:3(➕1)

持久:2

※( )内は、前話からの変化値


職業ジョブ:戦士0

能力アビリティ:棒術経験値向上F、棒威力向上F

技能スキル:棒術0

加護ギフト:なし

装備:木の棒、麻の服、木皮の靴

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