第15淡 対スライムその11
「百裂スコップ!」
ドカッドカッドカッ
スコップを何度も付き出してグリーンスライムに止めを指す俺。
スライムホイホイ改を作り始めて今日で調度1週間が経過している。
レベルの方は、今倒したグリーンスライムで1つ上がったようだ。
穴堀りとグリーンスライム叩きの毎日だったが、やはり人間、明確な目標があると充実感をより感じれるものである。
そして、その目標が今日にも達成されそうなのだから、気分は上々。
「見積もり通り7日間かかったけど……ようやくこのスライムホイホイ改を運用できるな。
待ってろビッグちゃん!」
ビッグちゃんとは、もちろんビッググリーンスライムの事である。
前回レベルが上がってから、グリーンスライムだけでは、レベル1つ上げるのに5日間かかっている事を考えると、
経験値が格段に大きくなるビッググリーンスライムとのエンカウントは待ち遠しかった。
「基本、あんまり慌てずマイペースに経験値を稼いでいく予定だけど、せめて森に自由に出入り出来るぐらいの実力は持っておきたいよな~……今も森に片足突っ込んでる感じだし、ゴブリンと鉢合わせしても大丈夫なように。」
そんなわけで、はやる気持ちを抑えつつ午前で穴堀りを終えたら、午後からは仕上げに入る。
仕上げといっても土質が粘土っぽくて綺麗に掘れたから、スコップの腹で側面の傾斜を固める程度で済んだけどね。
「……よし、とりあえず完成だな。」
小1時間程の作業で仕上げも終わった。
あとは、スライムが湧くのを待つばかりというわけだが、当然ビッググリーンスライムが生まれるまでこの場で待つ事は滞在可能時間的に出来ない。
なので、今日の所は区切りをつけて少し早いが家路につく。
帰りの道すがら俺は、眠気もまだそこまで強くないので、ゆっくりステータスを確認する事にした。
「ステータスオープン♪」
主人公のステータス
名前:アルベルト=ガルシア
種族:人
性別:オス
年齢:3歳
身長:96cm
体重:15kg
出身地:カルベリオ村
所属:なし
業:-1
徳:-2
Lv:15
状態:正常
体力:11/11
魔力:2/2
筋力:12
反応:7
耐久:8
持久:7
職業:戦士0
能力:棒術経験値向上F、棒威力向上F
技能:棒術0、投擲術I
加護:なし
装備:溝堀りスコップ、麻の服、木皮の靴
「ほうほう、そこまで特筆事項はないか?…………あ、でも、投擲術のレベルが上がってる!
たしか『Ⅰ(イチ)』ってことは、一人前って事だったよな。」
今まで散々スライムに投石してきた事を思い出す俺。
まあ、納得っちゃ納得の成長だ。
元からそこまで技術が必要なものでもないし、毎日石を投げてれば、すぐ一人前になるのも頷ける。
「能力と違って付加効果的なのはないらしいから、あくまで今の技量が反映されただけなんだろうけど、一人前っていうのは嬉しくなるな~。」
しかし、そうなると気になるのは棒術の方である。
棒術経験値向上の能力も付けてるし、そろそろ上がっても良い頃合いだと思うんだけどな……。
筋力が大人並に上がってるというのもあり、スコップ攻撃の頻度を増やそうかと思案し始める俺であった。
ーーーーー
主人公のステータス
名前:アルベルト=ガルシア
種族:人
性別:オス
年齢:3歳
身長:96cm
体重:15kg
出身地:カルベリオ村
所属:なし
業:-1
徳:-2
Lv:15
状態:正常
体力:11/11(➕1)
魔力:2/2
筋力:12(➕1)
反応:7
耐久:8(➕1)
持久:7
※( )内は、前話からの変化値
職業:戦士0
能力:棒術経験値向上F、棒威力向上F
技能:棒術0、投擲術I
加護:なし
装備:溝堀りスコップ、麻の服、木皮の靴




