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ライトノベルじゃあるまいし  作者: ASK
第ニ章【ゴブリン・パトリダ】
69/105

第41話 仲良し隊長、副隊長

こんにちは、ASKです〜(● ˃̶͈̀ロ˂̶͈́)੭ꠥ⁾⁾


 お知らせです!なんと!読者様は御察しの通り、『クソみてぇな文章』でお馴染みのこの小説、先日【累計5万PV】を突破しました!


 勿論もっと読まれてる作品は星の数ほどありますが、この小説を読んでる人の少なさを考えると嬉しいものです。


 ひとえに皆様のお陰です。ありがとうございました。



「──異世界、じゃないかな」



 傘音(かさね)っちの呟きに、特に思うところがあったわけではないが、ふざけたわけでなく、純粋に思いつきで言っただろうことを考慮すると。


 どこか、その言葉に信憑性が出てきた気がして、無論、根拠なんてないんだけれど。


 詳しくないのでわからないけれど、アニメなどでは、“異世界”なんて設定上の世界がよく出てくる……のだろうか?


 別段、アニメやライトノベルに詳しいわけでない私がその単語に引っかかったのは、とある光景を思い出したからである。


 この、『警軍本局』に着くまでの、『ミミル』の街中をいく人達。


 彼ら彼女らは、間違いなく人間であると思っていたが、しかしリアルすぎる尻尾や尖った耳、とてもコスプレでは済まされない規模の仮装である。


 否、仮装ではない、と。思ったからこそ、傘音っちの言った“異世界”という言葉が、先ほど、森の中で目覚めてから立て続けに起きた、不思議なことの点を繋げ得ると思ったのだ。


 しかし、異世界、か。まさかねぇ……。




❇︎❇︎❇︎❇︎❇︎❇︎❇︎❇︎❇︎❇︎❇︎❇︎❇︎❇︎❇︎❇︎❇︎❇︎❇︎❇︎




「──え、異世界、ですか?」



場所は警軍本局の一室。隊長である、私に与えられた広めの部屋。白を基調とした壁紙と、家具。そして壁に掛けられたいくつもの剣。机に直接座る私と、そして、目の前で。


 首をかしげるのは、私の受け持つ部隊──(あかつき)隊──の副隊長。


 島崎しまざき慶次けいじ


 この世界に来た、5年前(・・・)のあの日、出会ったときは、彼はすでにこの自警軍の見習いとして、この組織に片足を入れていた。


 あの日、ここ(・・)が異世界だと納得……とまではいかなくとも、そう思い始めた直後、島崎くんから『加護』の話を聞き、色々とあって、『剣士』の加護を授かった。


 当時、目に見えるもの全てがわからないものだらけだった私たちには、この世界の公務員と言って差し支えない、この自警軍に勤めるのが、収入や地位の面で言っても、最善だと思った。


 そもそも、何故、か弱い少女であるはずの私たちが、生きるために手っ取り早い方法とは言え、戦士系の加護を授かってまで、最も危険な職に就いたかと言えば。



「……もしかして、隊長たちの規格外な“強さ”について、関係あるんですか……?」



 まさしく島崎くんが指摘した通り。


 この世界にいる私たち、つまりは私と紗江さえっちと傘音っちと、そして瑞樹みずきっち。うら若き少女4人は、どうにも不自然なほどに、運動能力が高いのだ。


 いや、これでは言葉が足りない。もっと言うならば、力や速さ、跳躍力だったり反応速度。単純な肉体の強度が上がっていて、現実世界(・・・・)でならば確実に怪我しているはずのダメージでも、傷がつかない。


 その上、やっとこさ傷ついた箇所の治りが早い。まぁ生命力が上がったと言うのだろうか。


 さらには、私たちの不可思議な長所は、それぞれ違った。


 傘音っちなんかは、パワーの面で、私や紗江っちよりも遥かに優れていて、あの細い腕から放たれる拳は、恐らく物理的には不可能と言われる威力を叩き出す。


 私は……うーん。“記憶”、だろうか。あるいは才能。


 というのも、加護の話ではなく、身分や職業としての『剣士』に、非常に向いていた。


 始めて握った剣の使い方が、何故かわかっていた。


 その理由は恐らく、剣士としての才能。それも、元来、私が現実世界で持ち合わせていた才能ではなく、この世界に来た瞬間から芽生えていたものだ。


 跳ね上がった運動能力と共に、1つの才能を付与されたらしい。


 まぁ、剣の使い方の記憶が、そのまま脳内にねじ込まれたような気分なので、私は記憶を“増やされた”と思っているわけだけれど。



「……それはわからないんだ。私たちも、この世界に来て、前の世界とは、言語くらいしか共通点がなくて。ぶっちゃけちゃうと、この力も、どこから生まれているのか理解すらできていないんだ」



 異常な強さの理由が異世界と関係あるのかという質問にはそう答えた。


 依然として、いまひとつ理解の追いつかない様子の島崎くんは、眉をひそめて口を開いた。



「いやまぁ、俺たちも不思議には思ってたんです。5年前、ある日突然現れた4人の少女たちが、歴史に名を刻むほどの力を持っていて……。偶然にしては舞台演出が過ぎるなぁ、と」


「確かに、ね。現に私も、5年も戦ってきたくせして、なんでこんなに戦えるのかわからないくらいだし。周りからすれば、奇跡にも近しい何かを感じたはずだよね」


「奇跡、だと思っていましたが。……まさか異世界から来たなんて。でもそれが説得力を持つほどに隊長たちの力は常軌を逸してるし……」


「そんなたいそうなものじゃあないと思うんだけどね」



 そうなのだ。そんなたいそうな話ではない。根元もわからない強さに甘えて、多くの敵をこの手で殺してきた私にとって、この力は、奇跡なんかではないのだ。


 ふと。思いついた、と、わかりやすい表情をした島崎くんが、手を叩いた。



「あっ!そうか、わかった!……隊長が5年前から探し続けてるっていう男の人も、その、隊長の言う“現実世界”にいた人、ってことですよね」


「……!やけに勘がいいね島崎くん。でもどうして?」


「それこそ勘ですけど、そんな気もしてたんですよね。隊長が探し求めてるそれは、恐らく俺たち、『ミミル』の街で暮らすこの世界の住人には、わからないものかもなって」


「大げさだなぁ」


「だって!めちゃめちゃ高難易度のダンジョンの最下層まで探しに行ったり、色んな都市伝説を信じて試したり……隊長の行動はあまりに規格外だったから」


「……そっか」



 街中を走り回っても、人に聞いて回っても。


 結局、5年も続けて、らんらんには会えなかった。


 何度も、『らんらんだけはこの世界に来ていない』かもしれないと思った私だったけれど、3年前に出会った“あの人”の言葉を信じる限り、まだまだ探し続ける価値はある。



『──貴女(あなた)の逢いたいひと、ちゃんといますよ、この世界に。なにせ、貴女がこの世界に来たその日に、彼もこの世界に来たのだから──』



 思い出す言葉は、いつもこれだ。こんな、まるで占い師のような言葉にずっと騙され続けているわけではないけれど。


 私は騙されているのではなく、信じているのだ。


 私に、らんらんはいる、と。そう言ったあの人は、何故か私たちが、こことは別の世界からやって来た人間だと知っていた。そこまで知る人間の言葉だ、信じないわけがない。


 というより、信じる他なかった、それだけだ。そうじゃなきゃやってられなかった。


 いつまでも逢いたい人に逢えないのは、どんなに強い身体を手に入れようと、弱いままの心を締め付けるには十分だった。



「……えっと、でもその男の人は、この世界にいるんですよね?今は」


「そう。いるよ、絶対。だから見つけなくちゃ。……らんらんだけは、絶対に」



 深く、目を閉じて、静かに言った私に、島崎くんは余計に困った顔をする。



「……えっと、あ、そうだ。そのらんらんって人は、あの“ゴブリンのラン”みたいな性格なんですよね?」



 最近ずっと気になっていたことが、再び話題に上がった。



「そう、そうなんだ。らんらんは、ゴブリンのランくんとすっごい似てる。もちろん、性格が。種族が違う時点で、どうにも希望は無さそうだけれど、彼はらんらんみたいなんだ」


「……種族が違う、ですか。そうですね、それはこの世界ではあまりに“大きい”。あの『黒剣』と仲が良い隊長がかなり珍しいくらいですし」


「いやいや、“アグノス”は、一緒に修行した仲だし。それを言えば、島崎くんだって、ゴブリンのランくんをやたら褒めたり、また会いたいとか言ってるじゃないか」


「男の友情ってそういうものですよ。……まぁ単純に彼とは性癖……じゃなくて趣味が合うので」



 性癖って言ったなこの男。


 まぁ、男同士なら種族の壁を超え得るって言うのは、以前にも目にしてるし、男の子はそんなものなのかもしれない。



「それにしたって隊長は本当に、その、らんらん?って人が好きなんですね。普通、5年も会えなかったら、加えて、その間にも他の男性と接点があったら、気持ちも移るものでしょう?恋に恋する年頃なんですから」


「……まぁ確かに。現に恋人持ち(・・・・)の紗江っちと傘音っちや、“皇子”に好かれまくってる瑞樹っちと比べれば、今の私は、色恋沙汰の香りもしないつまらない女だからね」


「そんなことないですって。ちまたでは、暁隊の隊長と副隊長は付き合ってるって噂もあるくらいですよ。……まぁ俺自身が流した噂ですけど」


「何やってんの本当に。……何度も言うようだけれど、私はらんらん以外には男の人を好きにならないから。島崎くんの気持ちも嬉しいけど、丁重にお断りさせていただきますぅ」



 なーんか、いつも私を好きだと公言している島崎くんだけど、島崎くんこそ、そろそろ恋心とやらを私以外の女の子にも向けるべきだ。



「……まぁ隊長が振り向いてくれるまでアプローチし続けますから」


「気持ち悪いなぁ。……島崎くん、顔はいいんだからモテるでしょ?『射手アーチャー』としても現環境トップレベルの実力者なわけだし」


「そりゃあまぁ少しはモテますけど、それを言ったら隊長もとんでもなくモテますけどね。僕だけじゃないですよ、暁隊に入った男はみんな隊長に近づきたくて暁隊を目指したって話ですし」


「なんて不純な動機……。えぇ、でも嬉しくないなぁ。どうせ、紗江っちと傘音っちが恋人持ちになったせいで、みんなの有り余る青春の衝動が私に向いたってだけだろうし」


「自分の魅力をわかってないのは愚かですね隊長。僕を含め、男の隊員はみんな、それはもう隊長のエロい妄想をですね……」


「サイテー」



 冗談もほどほどにしてよね、ほんと。


 『ミミルの皇子』に目を付けられた瑞樹っちも大変だけど、こんな部下を持った私も大変だ。


 落ち込んだ様子のない島崎くんは、また話を戻す。



「……で、本当に、なんでそこまで、らんらんさんにこだわるんですか?何か、そこまで好きになるきっかけとか、“過去”とか、あるんですか?」


「過去、ね……」



 そう、過去。そこなのだ。


 私が、今。らんらんが見つからないのと同じくらい悩み続けていること。


 私とらんらんは幼馴染みだ。小さい頃から一緒だった。


 一緒だった、はずなんだ。


 でも。どうしてか、私は。


 ──5年と10日前、あの日教室でらんらんに会った時以前の、らんらん(・・・・)との記憶(・・・・)が無い(・・・)


 何故か、なんてわからない。検討もつかない。でも、私の過去の記憶の中に、らんらんはいないのだ。どうしても。


 ただ1つ、昔、らんらんが私に、将来結婚しようと、約束をしてくれた記憶だけがあって、それを頼りにして、それにすがっていた私だけれど。


 今となっては、その記憶すら、都合の良い夢を見ていただけのようにも思えてしまうほどに、自分自身への懐疑心でいっぱいなのだ。


 現実世界でらんらんと出会ったあの日、らんらんは、転んだ衝撃で記憶が混濁してて、私のことを覚えていない、というふざけた事を言っていた。


 そんなの信じられるわけがないと、その瞬間、もちろん思った私は、あんなことやこんなことがあったじゃないか、と。そう言っては聞かせようと思ったのに。


 その瞬間に、私は心臓がひどく痛んだ。ふざけた事を言うらんらんを責めることができないほどに、私は以前のらんらんを知らなかったのだから。


 ただ漠然と、『幼馴染み』という事実だけを認識していた。らんらんの妹である瑞樹っちのことも知っていた。なのに。


 まるで、らんらんと出会ったその瞬間から私が始ま(・・・・)った(・・)かのようだったのだ。



「──隊長?どうしました?」



 私の顔を覗き込む、少し顔の赤い島崎くんの声に、意識が現実に戻される。思考の海から浮かび上がる。



「……え、あ、ああ。何でもない、何でもないよ。……私がらんらんを好きなのには、特に理由はないかな。気がついたら好きだったんだもん。それで十分だよ。あと顔近い」


「気がついたら、ですか……。ていうか本当に隊長いい匂いしますよね。そりゃあ隊長の使用済みの靴下とか服が高値で取引されるわけだ──」


「今なんて?」


「冗談ですから首締めるのやめて下さい」



 冗談抜きで気持ち悪いよそれは。靴下の取引とか絶対されたくないんだけど。


 以前に似たようなことがあったからなぁ。傘音っちの下着が盗まれて、警軍本局が大騒ぎになったんだから。


 泣きじゃくる傘音っちを必死に慰める紗江っちも、誰彼構わず男の隊員の腹を殴って「お前か?あぁ?」って脅して回った私も、大変だった。


 ──結局、傘音っちの下着を盗んだ犯人は、傘音っちが率いるよい隊の“女性隊員”だったわけだけれど。


 さすがは傘音っち。女の子にもモテモテだからなぁ。


 ──ちなみに、「女の子だから許す」とのことで、傘音っちはその犯人の子を許して、今では隊長補佐として側に置くという男らしいことをしてのけた。



「今思い返せば、傘音っちの下着が盗まれた時、みんなの腹を殴って回った私なのに、誰も何も言わなかったのは不思議だなぁ。もしかして私って裏で凄い嫌われてる?」


「いやいや、それはもうあの日、隊長の人気は跳ね上がりましたよ!初めて女の子に殴られて、直後に、唇が付きそうなくらい顔を近づけられて、脅されたせいで、みんなドMになっちゃって……メロメロですよ」


「変態しかいないのかな?」



 ミミルの治安と平和を守る自警軍がこのザマだからなぁ。情けない。



「少し話戻りますけど、隊長の恋の噂話って言ったら、最も有力な説とされていたのは、香沙薙かさなぎさんと付き合ってるんじゃないかってやつでしたけどね」


「ええー……。別に師匠・・とは何もなかったけど……。それに師匠は重度の女嫌いだし」


「だからですよ!女なんて死んじまえを座右の銘としてたあの香沙薙さんが、唯一!隊長のことだけを名前で呼んで、しょっちゅう一緒にいたんですから!そりゃあ噂の1つも流れますよ」


「師弟関係だからってだけでしょ……?」


「そもそも、女の子の弟子をとったって時点で香沙薙さんらしくなかったんですってば」


「ふーん。どうでもいいや。好きなのはらんらん1人だし」


「頑固だなぁ隊長……そろそろ俺にもドキドキしてもいい頃だと思うんですけどね」



 それはない。と、口に出そうと思ったが、やめておいた。やたら酷いことを言い過ぎるのも、隊長としてどうなんだろうとも思うし。島崎くんには散々お世話になってるからね。


 しかも、私にとってらんらん以外の男の人はどうにもカッコよく見えないし。


 あ、でもアグノスはちょっとかわいいと思う。性格とか反応とか。



「──雑談はともかく。隊長」



 不意に島崎くんは真面目な顔に──副隊長の顔に──切り替わった。その顔の方がモテそうなのにヘラヘラしてるから彼女できないんだろうなぁ。


 対して私も、書類を下敷きに直接座っていた机からお尻を離す。



「“キリグマ”の件、ですが」


「うん。わかってる。今朝の世界新聞で見たけど、キリグマの目的は多分、アレだよね」


「──新龍皇アマルティアの殺害、ですかね」


「おそらくは、ね」



 隊長と、副隊長の顔つきに戻った私たちは、今朝起こった大事件に話を移す。


 どうやら、世界最古にして世界最高の監獄、『スタヴロス監獄』が、史上3度目の脱獄を許したという。まぁその3回とも全部キリグマ1人なわけだけれど。


 しかし私たちが危惧している点は、キリグマ本人ではない。……無論、キリグマ本人の狙いがアマルティアくんであるというのも私たちの予想でしかないので、まだまだ危険は拭えないが。


 もっと大事なのは。



「このままスタヴロス監獄の混乱が続けば、あるいは……」


「うん。“他の囚人”の脱獄の可能性も避けられないだろうね。スタヴロスって確か地名だったはずだけど、スタヴロスは人間領に近いから」


「危険ですね。ミミルの街もタダでは済まないと思います」


「それこそ私たちの出番だね、最悪の事態には備えておこう」


「でも、大丈夫ですかね?もし戦うとしたら、相手はあのスタヴロス監獄の囚人ですよ?各種族のもつ刑務所や監獄では対処しきれない実力者たちを世界中から集められたのがスタヴロス監獄ですし」


「そうだね、悪い意味で“選りすぐり”ってわけだもん」



 この警軍本局の地下にも、囚人を閉じ込める監獄が存在する。


 宵隊の副隊長、漆塚うるしづか武雄たけおが管理する地下1階フロアをはじめとして、地下5階までが、監獄フロアとなっている。


 階層が深くなるほどに、その囚人の罪が重く、囚人の実力も高いわけだが、それでも。


 ここの地下5階層の囚人ですら、スタヴロス監獄の囚人の前では赤ちゃん当然だろう。


 スタヴロス監獄には、悪い方向に進んだものの、世界有数、指折りの天才、奇才たちが揃っている。


 もしそんな奴らが、この混乱に乗じて脱獄に成功したら、スタヴロスと最も近い都市であるこのミミルに、被害が及ばないわけがない。


 ──と、思案にふけっていると。



「あ、来ましたよ(・・・・・)、瑞樹さんの『使い魔』」


「本当だ。ってことはほぼ確定だね」



 半開きの窓から、小さな羽をパタパタとして部屋に入って来たのは、瑞樹っちの使役する使い魔の『ピット』ちゃん。めちゃくちゃ可愛い。


 小人に羽を生やした姿のピットちゃんは、女の子で、いつも笑顔で本当に可愛い。瑞樹っち羨ましい。


 ともかく。ピットちゃんに渡された紙を机に開き、少し照れる島崎くんと一緒に覗き込む。


 それは、予想通り世界新聞社の速報だった。



『【緊急速報】スタヴロスの囚人計45名、キリグマに続き脱獄』



 大きく書かれた見出しを見て、私は顔を上げた。壁に掛けられた剣を一刀手に取り、腰に携えて、島崎くんと顔を見合わせ、頷く。



「行くよ島崎くん。──戦闘開始だ」




本日もお読みいただきありがとうございました!


 今話は結構、驚きの内容もあったのではないでしょうか?

 『紀伊ちゃんの記憶』、『恋人持ちの紗江と傘音』、『瑞樹の使い魔』。


 蘭たちVSキリグマ戦と、同時並行ですので、まだ紀伊たちの5年間に深くは触れませんが、近いうちに!お楽しみに!

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