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ライトノベルじゃあるまいし  作者: ASK
第ニ章【ゴブリン・パトリダ】
68/105

第40話 ミミル

こんにちは!

最近、読んでくださる方もすこーし増えて、ど底辺の僕としては嬉しい限りです。


でも僕はあくまで趣味です。本気でプロの作家を目指してる方も『なろう』には多くいます。


そういう方の作品を優先して読んで頂きたいですが……見分けつきませんよね笑笑


本編どうぞ!



「──俺……俺が。好きなのは」



 高鳴る心臓は、頭を埋め尽くす期待と不安を如実に表していた。


 変な恥ずかしさと緊張感が、思わず私の顔をニヤつかせた。ごくりと、誰かが唾を飲む音が聞こえた気がした。



「好き……なのは──瑞樹(みずき)。お前だ」



 その日その時、私の鼓膜を叩いた言葉は、無論、予想を裏切るものではあったものの、どこかそんな気がしていたと言うか、らんらんが普通に“1人”を選ぶとは思えない自分も確かにいた。


 しかし驚いたのは事実で、私含め、告白の答えを待っていたうら若き少女3人は。


 紗江さえっち、傘音かさねっちも、唖然としていた。



「どうせ見てるんだろ、そこで」



 らんらんは少し大きめの声で私たちの背後に向かって言った。


 振り向いた私たちの前に立っていた女の子は、昔からよく知っている女の子で、しかしながらその表情は見たことのないもので、まるで違う人格のように見えた。


 それは瑞樹っちに他ならないのだけれど、しかし。今も目の前でらんらんと、不機嫌そうに言葉を交わす姿はやはり別人のようで。


 私は、混乱もそこそこに、思わず声が出た。



「え、え、ちょっと、らんらん?どゆこと?瑞樹っちは、だって。妹、でしょ?」



 すぐさま否定されたために、再び、混乱のドツボにはまる私。


 らんらんに選ばれなかった悲しみなんて微塵もなく、震えるほどの違和感を感じつつも、目の前の単純な疑問にしか、思考が追いつかない。


 いや、追いついてすらいない。



「ちょっと、ねぇ、らんらんと瑞樹っち。盛り上がってるところ悪いんだけれど、ごめんね?話が掴めない」



 紗江っちも、傘音っちも、混乱しているように見えるが、何よりも、まるで別人のような瑞樹っちと、何か言い合うらんらんの姿に、少し暗い感情を心に落とした気もした。


 訳も分からないままに、話が進み、やがて手に持ったノートパソコンのエンターキーを、瑞樹っちが叩き潰すように押した瞬間だっただろうか。


 視界が。思考が。真っ暗になった。


 まるで“電源が切れた”かの如く、私の意識は闇の中に溶けていって──。




❇︎❇︎❇︎❇︎❇︎❇︎❇︎❇︎❇︎❇︎❇︎❇︎❇︎❇︎❇︎❇︎❇︎❇︎❇︎❇︎




 ──痛い。


 襲われたのは頭の痛み。数秒間、いや、数時間?時間感覚も分からないほどに、頭の内側が痛み、そしてその痛みがやがて収まってくると。


 次に感じたのは、草の香り。自然の、匂い。


 気づけば地面についた手の下には雑草が生い茂り、見渡せばそこは森の中だった。


 目を覚ましたそこが、どこなのか、理解できるはずもなく、ただ森にいるという事実のみを確認した私は、すぐにそれに気がついた。



「……!紗江っち!傘音っち!」



 私の隣に、深く眠るように横になっていたのは、先ほどまでも、隣にいた2人。


そして──。



「……瑞樹っち……?」



 私の後ろに、倒れていたのは、まぎれもない瑞樹っち。目を閉じ、薄く開いた口で呼吸するその顔は、先ほど感じていた違和感など微塵もない、私の知ってる瑞樹っちだった。



「……んむぅ?あれぇ……?どこですかぁ、ここ。……ッ!頭、痛い……」


「紗江っち、起きた?」



 私を見て、ゆっくり頷いた彼女は、やけに冷静に周りを見渡して、首を傾げている。おそらくまだ信じ切れていないのだろう、私たちが置かれた状況の理解に脳が追いついていないっぽい。


 傘音っちはまだ起きない。


 すぐに瑞樹っちも起きた。肩を大きく跳ねさせて、驚いた顔をした彼女は、胸の前で手を握り、震える口で言葉を紡いだ。



「ど、どこですか、ここは。紀伊きいさんに、紗江さん。傘音さんもいるけど……森、かな?」


「……あ!?」



 瑞樹っちが、ここにいる人間の名前を羅列したのを聞いて、今更ながら思い出す。



「らんらんは!?」


「え?……ほ、本当だ!お兄ちゃんがいない……!?」


らんくんだけいませんね……!」



 木漏れ日が点々と差し込む、緑溢れる森の中。ともすれば、美しい光景に、心が満たされるかもしれないほどに、そこは美しい森ではあったが。


 満たされることなどない。なにせ、心の大部分を占める人がいないのだから。


 意識を失う直前まで、私と紗江っち、傘音っちとは、まるで違う土台で話していた様に見えた、らんらんと瑞樹っちだったけど、その瑞樹っちはここにいて、しかしながら、らんらんのみいないというのは、果たしてどういうことなのか。


 とりあえず、そんな離れた所にはいないのかもしれない。もしかしたら私たちより早く起きて、周囲を散策してるのかも。


 そんな行動力があるとも思えないけど、唯一の男の子として、森に危険がないか調べてくれてる可能性も……無くも……うーん。



「とりあえず、らんらんを探さないと……」


「そうですね……ってわぁっ!?」



 突然声をあげたのは紗江っち。


 振り向くと、茂みの奥から顔を出していたのは。



「……お、狼……?」


「でも、紀伊さん。狼にしては、体が大き過ぎないですか……?」



 瑞樹っちも私の後ろで震えている。そして、言う通り、私たちを囲む様に、続々と現れる狼たちは、テレビや動物園で見たことのあるそれとはかけ離れていた。


 牙って、口の外に出てたっけ?


 全身を覆う黒い体毛は、まるで針金の様に見える。血走った目が私たちを餌として捉えているのがわかる。鋭く尖った2本の大牙が、顎の下くらいまで伸びている。


 体躯も大きく、時折聞こえる唸り声というか、低い鳴き声に、心臓が痛む。


 怖い。



「傘音ちゃん!!起きてください!死んじゃうやつです!これ!寝てたら真っ先にガブリですよ!」


「……ぅう、あれ?どこ、ここ?どうしたの紗江、そんなに慌てて」


「餌にされます!私たち!赤ずきんちゃんも現実にはいませんし、助けに来る人なんて……」


「ちょ、紗江っち、混乱し過ぎ。落ち着けとも言い難い状況だけど、とりあえずかたまろう、バラバラになるのはダメな気がする」



 どうしたって冷静ではいられないけれど、騒ぎ立てるのは逆効果の様な気がする。


 狼たちは私たちを恐れてる様には見えない。恐らく普段から人間を食料としているのだろう、狼たちの方が、冷静に私たちの一挙手一投足を見ている。



「うっわ……!狼だ!大っきいね……って、こんな時に蘭は!?」


「傘音っちの言いたいことはわかるけど、今は私たちだけでどうにかしなきゃ。……とはいえ狼の対処法なんて知らないし、あれが普通の狼には見えないけどね」



 ゆっくりと狼たちは、私たちの周りを、円を描くように回って歩く。タイミングを見定めているのだろうか、いずれにせよ、時間にも余裕はなさそうだ。


 やがて、ジリジリと近づく狼に、私たちは声を出すのも忘れ、ただ、隣にいる誰かの袖を掴んで佇んでいた。


そして──。



「ひぃ!」



 紗江っちが情けない悲鳴をあげたと同時、土を蹴って、飛躍したかのように肉薄した狼たちが、その鋭い牙と爪を私たちに突き立てた。



「──めんどくせぇな」



 刹那、聞こえた声は低く、しかし若々しさの残るものだった。


 初めて聞いた動物の断末魔は、酷く恐ろしく思えたが、どこか確信にも似た安心感を感じ、いつの間にか体の震えは止まっていた。


 血飛沫が舞う。空中で肉を撒き散らし、ボトリ、ボトリと情けない音を立てて落ちていく狼だった肉片。


 風が吹き、頭上を覆う葉が揺れ、先ほどまでの差し込む様な木漏れ日ではなく、まるで光の柱が立ったかの如く、視界は明るく照らされた。


 そしてその光の中心に。視界の中心にいたのは。



「こんなとこでピクニックしてんなら、度胸あるな、メス共」



 陽を浴びた茶髪。目つきの悪い一重まぶたの切れ目。よくわからないエンブレムの刺繍が施された服をなびかせた、細身の長身の男。


 握られた剣は、長身の彼の背丈ほどに長く、武器とかそういったものに造詣が深いわけではない私にも、美しく見えた。


 目にも留まらぬ速さで、私たちを取り囲んでいた狼たちは土に還り、唖然とする私たちの前で剣を収める彼は、再び口を開いた。



「おい。聞いてんのかメス共。ここがどういう場所か知らないわけではないだろ」


「……え、と。あ、あの!ありがとうございます、助けて頂いて……」



 とりあえず、口をついて出たのはお礼の言葉。助けてもらったのだから当然だ。



「黙れ。ブヒブヒ鳴く前にさっさとここから離れて『ミミル』の町に戻れ。距離はあるが、ここまで来れたんなら帰り道もわかるだろ」



 やたら酷い返事しか返って来ないけれど、助けてもらった側の私たちが悪い態度を取るわけにもいかない。それに、何もかもがわからないのだ。この周辺の情報を持つ人に出会えたのなら頼るほかない。



「い、いえ、あの。私たち、迷っちゃったみたいで。ここがどこかもわからないんです。その、ミミル?という町への道だけでも、教えてもらえませんか……?」



 迷ってるわけでもないけど。こう言うしかないだろう。紗江っちも傘音っちも、瑞樹っちも、私の後ろに隠れてるし、ここは私が何とかしないと。



「こんなとこで迷う訳ないだろ。おい、メス。からかってんのか」


「メ、メスじゃないです、名前があります」


「知るか。よく聞けよメス。世間知らずか怖いもの知らずかは知らないが、ここは『リリーウルフ』のナワバリだ。昨日と今日はここで、俺たち『自警じけい軍』の害獣討伐作戦が決行されるから、ここ一帯は立ち入り禁止なんだ。そんな所に迷い込むやつがいてたまるか」



 あいも変わらず、対応は刺々しい。しかし、知らない単語を並べられても、どうしたってわからない。



「イタズラか何かは知らないが、場合によっては業務妨害で連れてくぞ、メス共」



 イタズラって……。あ。そうか。その手があるか。



「……は、はい!そうです、イタズラです!あなた達を冷やかしに来ました!……ので!罪人として連れてってください!」



 どんな形でもいい、とりあえず町の様な場所まで行ければ、色々と行動できる。



「……素直というか気持ち悪いな。これだからメスは。……おぉい!慶次けいじ!こいつら『本局』まで連れてけ!悪質なメスは駆除だ」



 茶髪の男が、自らの背後に大声を張り上げる。するとすぐに、茂みから、慶次と呼ばれた気弱そうな青年が出て来た。



「ちょ、香沙薙かさなぎさん!駆除って、少し怒られる程度でしょうし……」


「いいから黙って連れてけ。誰のおかげで自警軍の見習いなんてやらせて貰ってると思ってんだ」


「ひっ、すんません!……じゃあ、そこの4人、抵抗せずついて来てください」



 気弱そうな青年は、私たちのすぐ前に立ち、前方を指差して歩きだした。


 私たちは顔を見合わせて、無言で頷き、そしてその青年について行った。




❇︎❇︎❇︎❇︎❇︎❇︎❇︎❇︎❇︎❇︎❇︎❇︎❇︎❇︎❇︎❇︎❇︎❇︎❇︎❇︎





 やがて、森の光景は過ぎ、見えて来たのは、集落とも言うべき、村。


 ポツポツと人の姿も見えるが、基本的には静かで、人が少なくガラリとした村だ。


 村を抜けて、鉄格子の門をくぐると、その先は、先ほどの村とは一変。


 石、レンガ、木。様々な素材で作られたであろう建物が並び、カラフルな街並みに目がチカチカした。


 人の数も多く、そして、特殊メイクも顔負けのコスプレ?をした人達もちらほらいた。


 ──すごい。尻尾とか付いてるけど、どうやって作ったんだろう?何か動いてる様にも見えるけど、ここのコスプレはリアルだなぁ。



「……わ、わわ。紀伊ちゃん、耳がとんがってる女の人がいましたよ、凄いですね」


「……エルフみたいだ。それに街並みも独特だし、テーマパークみたい」


「お兄ちゃんは結局、どこにいるんでしょう……?」



 紗江っち、傘音っち、瑞樹っちが、各々の反応を見せる。私も思わずキョロキョロしてしまう。珍しいものだらけなのだ、仕方がない。


 かなり栄えている様には見えるが、しかし。ビルが建っていないところから、大都会というわけでもないのだろうとも思う。



 ──そして、噴水のある広場で青年が立ち止まり、私たちも立ち止まって、そして見上げた。


 高く、太い、巨大な鉄格子に囲まれた、“鉄壁”なんて言葉が似合いそうな建物。


 鉄格子の門の横に立てかけられた看板には、『警軍本局』と力強い字で書かれている。



「入りますよ、ぼーっとしてないでこっち来て下さい」


「あ、うん。ごめんね」



 先ほど助けてくれた茶髪の男と同じ格好をした人達の間を縫って進む。


 なるほど、この服は警軍本局ここの制服なのか。



「あれれ、紀伊、ここって、警察署っぽくない?」


「傘音っちもそう思う?……警軍本局って書かれてたけど、警察と軍隊ってことだよね」


「お兄ちゃん……」


「蘭くん……」



 後ろで寂しそうに呟く2人をよそに、私は傘音っちとヒソヒソ話。


 そうして大して歩かないうちに、1つの扉の前で青年が立ち止まる。



「この部屋の中にいて下さい」


「えっと、うん……」



 何か言おうとしたが、別段、言うべきことも、言ったら状況が変わることもないのでやめておいた。


 ゆっくり開けられた扉の先、目算、六畳くらいの部屋に私たちは入って、そして扉とその鍵が閉められた。



「……紀伊さんの判断は正しかったでしょうし、そのおかげで森から出られましたけど、ここは牢屋じゃないだけマシですが……捕まってますよね?」


「そうだね。でも、確か害獣討伐作戦とかいうのをやってたここの人達を邪魔したってことになってるだけだし、さっきの男の子も言ってたけど、少し怒られる程度だとは思う」


「それより蘭くんがいません〜、どうしましょう。狼に食べられちゃいました、なんてのは嫌ですよ〜……」


「まぁ、蘭ならどうにか生き延びてるような気もするけど、今は蘭の所在と同じくらい、私たちの状況把握も大切だよ」



 傘音っちの言う通り。らんらんも心配だけど、まず自分たちがどうなるか、だ。無事だと言える状況になってから、らんらん捜索に勤しむとしよう。



 ──10分くらい経っただろうか。ノックもなく、女の子だけの部屋の扉は雑に開けられた。



「おいメス共。少しは頭冷えたか。メスなんて生きてる価値すらないんだから、おとなしく家で寝てろ。子作りだけしてればいいんだ、お前らメスは」


「そんなわけありませんよ!香沙薙さん!」


「お前はほんとうるさいな!メスの話になるとムキになるのはどうしてだ!?」


「むしろ世界は女の子しか要らないレベルですよ!マナーもなってない人が多いくせに威張ってる男の方が……」


「あ?ふざけてんのか慶次、お前」


「すんません!熱くなっちゃいました!嘘です!全部嘘です!」



 部屋に入って来たのは、茶髪の長身の男と、青年。


 無論、先ほどの2人だ。



「メス共、名前と年齢と町番号を言え。義務だこれは」


「……桜坂さくらざか紀伊、15歳。……町番号っていうのは、わかりません」


「あぁ?そんなわけ無いだろ。じゃあ毎日野宿でもしてんのか?ふざけるのもいい加減にしろよ」


「本当にわからないんです!聞いたこともないし……」


「……チッ。めんどくせぇな。とりあえず次のやつ、お前もだ」



 肩を跳ねさせた紗江っちが目を泳がせながら震えた声で言う。



「えっと、あの。菊里きくざと紗江、です。同じく15歳、です……」


「あ、ぼ、僕はひいらぎ傘音です、15歳です」



 無言で、茶髪の男は瑞樹っちを睨んだ。



「ひゃっ、あの、私は。千葉ちば瑞樹、13歳です……」


「お前らは何したかわかってるよな?メスのくせに、俺たちの害獣討伐作戦の邪魔をしたんだ。俺としては死刑で構わないんだが、慶次を含めたメス好きの奴らがうるせえから、今回は注意喚起だけで済ましてやるが、また俺の邪魔をしたら、殺すからな」



 そう言って、かさなぎ?と呼ばれていた茶髪の男はさっさと出て言ってしまった。


 ポカンとする私たちに、青年が苦笑いで話しかけて来た。



「すみません、香沙薙さん、女の人がどうしてか大嫌いだから。ああいうこと言っちゃうんです。……俺は島崎しまざき慶次。香沙薙さんに頼み込んで、この自警軍で見習いをさせてもらってます」


「は、はぁ……」


「BLの匂いがする」



 傘音っちだけ意味不明な事を言っているが、女嫌いにも程があると思うけど。



「別に、ここに連れて来てまで注意喚起する必要はなかったのですが、森で迷ったと言っていたあなた達のために、わざわざ香沙薙さんはここまで連行するように言ったんでしょうし、許してあげてください」


「意外に優しい人だったんですかね?」



 紗江っちが首をかしげる。


 うーん。優しいとは言えないかもなぁ。不器用なのは見てればわかるけど、メス呼ばわりは流石にイラっときたし。



「で、見る限り、どこの村の人っぽくもないですけど……本当にどこからきたんですか?立ち入り禁止のあの森にどうやって入ったのかも気になりますし」


「それが、私たち、本当にわからないんです。気がついたら森の中で。この街がどこか、検討もつかない……日本語を話してるってことは日本なんだろうけど」


「……?にほん?って、なんですか?どこかの集落の名前ですか?」


「え?」


「……わからないって言うなら、軽く説明しますけど、ここは人間領土の中心地、『ミミル』。俺たちが今いるのは、その『ミミル』の治安を守り、他種族との戦争時の軍として動く、『自警軍』の、『警軍本局』です」



 ミミル……?聞いたこともない。外国……だとしたら、看板も口語も日本語っていうのもあり得ないし……。



「あれ、これもしかして」



 混乱した私たちの中で、唯一。


 らんらんと同じく、アニメやライトノベルが大好きな傘音っちが、呟く。



「──異世界、じゃないかな」



本日も、ご拝読ありがとうございました!


島崎、出てきましたね。蘭の同志ですからね。後に変態として磨かれ、紀伊を追って暁隊に入りますからね。


そして傘音も、蘭と同じく、この世界を『異世界』だと、思ってるようですが……ごほんごほん。

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