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トラック6 天敵と国に行っています!

鬼を担ぎながら走って、三人の待っているところ着いた。鬼から真っ赤な鮮血が腕を伝ってくる。鉄の匂いや生臭い匂いが気になるが仕方ない!

3人と別れた場所に戻ってくると、三人は輪になって話し合っていた。なんの話だろう?まあ、いいか。


「やあ、ごめん!まったか?」


「ん?いや、そんなにまっては…‥」


俺が話しかけるとゲルグは、振り向いたまま固まってしまった。おいおい!おっさんが呆けている顔なんて見たくないんだが


「どうかしたか?まあ、この鬼強かったし、換金すれば一晩くらい止まれるだけの額が行くかと思ったが...…倒しちゃいけないっぽかったか?」


「ば、ばか。な…‥」


少女二人もすぐ振り返り、驚いた声を上げる。アレスはまだわかるが静かなイメージのイーナが口を開いて固まっている姿は可愛かった。それにしてもダイヤモンドタートルの時より驚いてるな。

一呼吸おいてから、二人が叫びだす。


「ッッッッオーーーーガ!?!?」


「う、嘘でしょ?」


「この黒いのは来る途中見つけたから殺してきた」


「「「嘘でしょ(だろ)」」」


本当なんだが……

てか、すぐさま声をそろえて返してきやがった。仲が本当に良いんだな。

持ち上げたままだと、話にくいので、屍体の山を地面に落とす。5mくらいの身長なので、どうしても地面に引きずってしまい地面に鬼の足でできた線が二本できている。しかし、鬼の足には地面を擦った傷がない。頑丈だな…‥それにしても線路みたいだな


「こいつ初めて倒してな。まあ、結構強かったな」


「こいつは、『オーガ』だ。ランクはB+。しかも肌が黒いから、上位種だろ」


上位種?聞いたことない言葉だが、なんかすごい気がするな。

まあ、三人の反応からすごいやつだったようだな


「ふーん。そうなのか。そんなことより、こいつらは解体しなきゃいけないのか?」


「そんなことないぞ。持っていけば、解体料として銀貨一枚だがギルドでやってくれる。しかし、オーガの上位種をギルドで換金するとなると。オーガで白金貨だろ?えーと…‥俺の予想だとこれは王金貨まで行くんじゃないか?」


「王金貨??」


「貨幣の価値がわかんねーのか。銅貨10枚で銀貨一枚。銀貨十枚で金貨一枚。金貨十枚で白金貨一枚。白金貨10枚で王国金貨一枚。王国金貨5枚で黒金貨だ。まあ、細かい金もあるが、お前さんくらいの強さならあまり関係ないだろ」


ゲルグがため息まじりに教えてくれた。丁寧でわかりやすいが、ため息って。呆れてるのか?ゲルグから視線をそらすと、アレスとイーナは未だに固まって動かないでいる。若干目が虚ろで、何かぶつぶつとつぶやいている。かわいいのに残念な少女二人だ


「アレスとイーナが、固まったまんまだぞ?」


「ん?……たくっ!お前ら、いい加減にしろ!」


ゲルグが叫んでいるが瞬きをする程度で、動かない……。

そこまで驚くことか!?!?


「はぁ……。しょうがねーな…。」


反応がない二人にゲルグはため息を吐きながら、両手を前に出し一気に手を叩いた。


パンっ


目が醒めるような強烈な音が鳴り響いた。鼓膜に響くを通り越し、身体中に反響する感覚だ。そして、頭の中で絶えず流れていた『達人の旋律』と『短剣のリズム』が音が鳴り止んだ。驚いてゲルグを見るがゲルグは俺の視線に気づかず二人を見ている。驚いた…‥

自分の意思で止めない限り、永遠に流れてた音楽が突然鳴り止んだのだ。今のは…なんなんだ…?

それと同時に、固まっていた二人も体をビクッとなると、目に生気が戻った。


「ゲ、ゲルグ!今のは!?」


「あ?ああ。『ブレイク』って言う俺の固有スキルだ。まあ、俺と親父しかできないんだが、このスキルは何かを打ち消すスキルって言われてんだが、色々試したんだがわからなくてな。まあ、今じゃモンスターの注意を引いたりキツケとしてやってるんだが、大したもんじゃないぞ?」


「それは、ゲルグと親父さんしかできないのか?……」


「うーん……まあ、固有スキルだし居ないだろ。なんでだ?」


「俺の天敵だ……」


「ん?なんていった??」


「き、気にするな。ただ、俺にそのスキルは使わないでくれ……」


「ん?ああ。わかった。」


もう一度、頭に思い浮かべ曲を流す。しっかり、流れている…効果が出ているか確認のため小枝を素振りする。


「なぁ、ハジメ?お、お前こいつどうやって倒したんだ?ま、まさか」


「ん?ああ、こいつだ。」


素早くゲルグに接近し、目の前ギリギリで小枝を寸止めする。よし!ちゃんと音楽の効果はでてるな!

ゲルグが大げさに躱し、すぐさま距離を取り俺を睨む。


「あてねーよ。安心してくれ」


「あ、ああ……。しかし、そんな細っちい枝なんかで」


何かぶつぶつゲルグが話しているが、無視する。あまり突っ込まれると、めんどくさからな。再び屍体を担ぎあげた。またも、少女二人は驚いたが今度は固まることはなかったが、二人ともブツブツと言っている……この世界の人は独り言が多いのか?まあ、無視無視。


「そろそろ、行きませんか?」


「そ、そうだな。三十分も歩けばサカヤキ国に着く。帰るか」


「そ、そうね。早くお風呂に入りたいわ……」


「同感」


30分で着く距離にあるのか…結構この森を彷徨ってが知らなかったぞ!

屍体を担いで三人のペースに合わせて歩く。なんか、歩くスピードが案外早いがまあ、ついていけるから気にしない。



ーーーーーーーーーーーーーーゲルグ視点ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


ハジメと名乗る謎の少年が、魔物を狩りに行ったので二人を呼び寄せる。おそらく既に狩った獲物でも持ってくるのだろう。それより、今のうちだ。


「なあ、お前達。集まれ」


「な、なによ」


「......」


「あの小僧を国に連れていてってもいいか?」


「危険かもしれないわよ!こんな森に一人でいたんだし!」


「......」


「いや、なんだかわかるんだ。あいつは、危ないやつじゃないって。」


「ああああ!たく!知らないわよ!『建国者』なんでしょ!勝手にしなさいよ!」


「......(コクッ)」


「よし!なにかあったら俺がお前たちを守るからな」


「「当たり前(でしょ!)」」

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