49話
履修登録終わりましたー
めちゃくちゃ、あるやん…(´Д`)ハァ…
「ブラウニー!?」
「やはり、命を狙っていたのですね。監視していてよかった。」
「ちっ…姉様!」
「ええ。連立鏡世界」
すると、一枚の鏡が現れブラウニーを写す。ブラウニーの姿が一瞬で消え、鏡にのみブラウニーがいる。
「どうやら、閉じ込めたつもりでしょうが…」
ブラウニーは、パントマイムの壁のように手を突くとそのまま鏡から出てきた。
「な、なんで!?」
「私は、フレア様とアース様の加護を持っています。無駄な抵抗はしてもいみはりません。」
そう言うと、影子と鏡子がその場で ヘタりこんだ…目には、少しの悔しさと多くの嬉しさがわかる…
「もう、こんな事はしたくない…姉様」
「そうね…それに、いくらやっても私達【脇役】では加護もちにはかなわないわ…殺すなら殺しなさい」
「いいえ。殺しはしません。ですが、貴方達の主人に…いえ。【主人公】について教えてくれますか?」
ブラウニーの【主人公】と言う言葉に一瞬戸惑いを見せたが、すぐに目を合わせ少しずつ口を開いた
「そうね…もう、いいわ…話す…私達は作られたの。あの方にね。あの方の名前は「ハジメ」200年前に召喚された転生者。そして、創生の勇者よ…」
「創生の…勇者…。鏡子ちゃんも作られたの?…」
さっきまで、パニックになっていたリカも落ち着いたのか、質問してくる。どうやら感情より理性が勝ったみたいだ。
「そうです…私達は二年前に作られました。そして、あの方は神曲を扱える【脇役】を生み出し手駒にしようとしましたが、魔力がなく生み出せなかった。そんな時ハジメ様が現れた…自分の物語の登場人物でないのが許せないそうで…殺すように命令されまして…」
「それで、殺せと?…」
ブラウニーが深刻そうな顔をして二人を見つめる。二人は何も言わずにただ黙っている。
「そうだったのか…」
「「「っ」」」
さっきから話を聞いていた、俺はそっと、体を起こし影子と鏡子を見つめる。
二人は目を伏せ合わせようとしない。
「大丈夫なの!?ハジメっち!」
リカが俺の寝るベッドに駆け寄ってくる。
目には涙を貯めている。そこまでか?...
「よかった…よかった…」
「ちょっ!泣くなって!」
「う…う…うん…」
「ありがとな…それじゃあ…聞かせてくれ。」
俺はそっとリカの頭を叩き落ち着かせ、二人に向き直る。
二人は決心したのか俺の目を見つめて話し始める。
「私達は、作られたのです…人間でも、魔物でもありません…だから…」
「っ!あの方が、100回の任務を達成すれば人間になれると聞いて…だから!姉様と一緒に…」
「もう、いい…」
俺はそっとつぶやくような小さい声で、話をやめさせる。
「「え?…」」
「もう、いいんだ。」
「そ、そうだよね…私…少し期待してた…また一緒…暮らせると…うぅ…」
影子はその場で泣きながらへたりこむ…その肩をそっと鏡子が叩く。
「だめよ…私達は命を狙ったのよ?…そして、あの方の任務も達成できなかった…これでいいの…」
俺は再びリカの頭を軽く叩きベッドから起きると2人に近づいていく。二人はゆっくりと近づく俺にビビっている…
俺はそっと、2人を抱きしめる。優しく。強く。
「何を言ってるんだ…俺達はもう、家族みたいなものさ。同じ釜の飯を食ったんだ。人間じゃなくても、魔物じゃなくても。家族さ。」
笑顔で二人に言うと、震えながら二つの泣き顔が俺を見つめる。笑顔で返す。
すると、2人は、涙を流しながら俺に抱きついてきた。勢いがあったが二人をしっかりと抱きしめる。
俺は最初から理解している。二人の心音?いや、心の音...心の声が聞こえた。
なぜかは分からない。
「大丈夫。安心しろ…」




