トラック3 音楽はチートでした! ⭐︎
全て読み終わると、突然画面が上に動き音楽の神からのメッセージが消えた。画面を下にスクロールしても元に戻らなかったので二度と読めないかもな……しょうがないな……
「頑張ってみるか……っと、音楽とってみるか」
音楽なのだが、いろいろ種類がありすぎて正直困ったので、適当に保存してみた。音楽の神が『この音楽なんだけど、普通の音楽と違ってこの音には力があるんだ』と書いてあった。つまり何かの仕掛けがあるのだろう。そう思うと、保存するのが怖くなる。
保存できる音楽の上限が10個らしいので一気に音楽を保存するのやめ4つだけ保存してみた。
ちなみに音楽のこの画面に『鑑定』はできるかな〜と思って試してみたら同時に音楽の画面上に説明がでてきた。
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音楽▼
保存数 4/10
癒しの音
聞くものを癒す力があるメロディ。(ヒール級)
短剣の剣術(中級)
短剣の剣術のリズム。リズムに合わせることで中級戦士の短剣の剣術が使用できる。
達人の旋律
達人がもつ独特のメロディ。達人のように振る舞える
火のリズム(初級)
初級魔法火のリズム。リズムに合わせることで初級魔法を使用できる
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「うーん……全くわからん……」
保存した音楽は頭の中で読み上げると、突然頭の中に音が流れ始めた。骨伝導の感覚ではなく頭の中で直接なっている感覚だ。ヘッドホンもせず音が流れるっておかしな感覚だな。そういえばこの音楽に不思議な力があるって書いてあったよな...よし!検証だ!!
一番最初に頭の中で読み上げたのは『剣術〜短剣編〜』だ。おそらくその音がなっているのだろう。『ただリズムにのって音楽を楽しめばいいのさ』と書いてあったな……
俺はふと足下に落ちていた小振りな枝を剣に見立てて、太めのしっかりした大木に近づき頭の中に流れる音を聞く。頭の中では小鼓のような音がリズムよく聞こえる。
「書いてあった内容だと、この音に合わせて振れば良いのか?」
頭に響くトン…トン…という音に合わせて小振りな枝をそっと横に薙ぐ。感覚としては、音ゲー的な?何気なく軽く振ったつもりが、とてつもない速さでが大木を通りすぎた。
「え?」
ギシギシギシ………ドシッーーン!
大木は小振りな枝を当てたはずの箇所からゆっくりとスライドするようにずれる。ゆっくりとずれていく大木は音を立てて倒れ地面を揺らし横たわった。切り口を見ると横一線に綺麗に切れている。まるで、日本刀で青竹をきったかのようにきれいな切り口だ。小振りな枝が当たっただけなのに、枝の百倍以上の大きさの大木を切った。そして、驚いたことに大木を切った手には衝撃は一切なく、枝も自体も傷一つ付いていなかった。
「す、すげぇ…チートだぁあああ!!!!」
これはやばいな…こんなの、普通の人間だったら真っ二つやん…音楽は最強です!!
テンションが高いので続けて、『癒しの音』を流す。さっきの『短剣の剣術』は小鼓の単純なリズムだったのに対して、今頭に流れているのはピアノ?のメロディーになっている。聞いていると、とても心が落ち着き、なんだか体が温かくなる気がする。視界も冴え、体が軽くなったきがする。怪我をしていないので、回復したかよくわからないが、回復した気がする。回復力は今後怪我したとき、試せばいいだろ!
さて、次の検証をしよう!....…と思ったがふと、冷静になって気づいたが住む場所がない。野宿は昔に叔父の趣味の登山によく付き合っていたので、多少野宿はできるが登山では事前にテントなどの準備をして出かけている。しかし、今は手ぶらだ。ま、まずは寝るところを確保が優先だな
周りに見えるのは、木木木……まさに森だ。なんか、すげー空気が澄んでいる。最悪、木の上も考えている。地べたで寝て熊やらの肉食獣に襲われたらチートがあっても怖いしな。一応ここ、異世界だしな?
日が沈む前に、休めるようなところを探して歩いていく。もちろん小振りな枝を構え、『剣術〜短剣編〜』を流している。しばらく歩いていると、2mはある傷だらけの熊やツノが刃物のようにするどい鹿などをみつけて、ここが異世界だと再確認できた。通り道に実ていた木の実などを数種類持ちながら進んでいくと、目の前が開け建造物が見えた。
建物の雰囲気的に、教会だったようだが屋根からガジュマルのような巨木の根が侵食している。壁は苔むしているが、決して脆くない。なんだか荒廃感が漂うが、自然と調和していて神秘的だ。
「きれいなところだな.....」
良いところを見つけたので、今晩はここで一晩過ごすことにして、建物を探索していく。部屋が四つほどあり、一番最初に入った部屋がどうやら入口だったみたいだ、壁にはなんかの像が壁に掘られていたり、備え付けの受付があった。入口の奥に左右と正面に扉がある。中を入って比べてみると右と左の部屋には窓があったようで今では窓枠だけになっていて、そこから草や木や雨などで汚れていた。最後に入口の正面の扉を入る。ここは、窓がなく、ホコリなどの汚れはあるが、ここが一番マシだろう。部屋には暖炉や台所のような場所や、石でできた机や椅子があった。どうやら、ここは食事をする所だったようだ。
「とりあえず、今日はここに泊まろう」
さて、拠点は見つかったので、今度は飯だ。
ここに来る前に実っていた果実をスキルの鑑定でたべれるか調べていく。
種類は3種類で、サクランボのような小粒で桃色な果実、イチゴのように、赤い色につぶつぶがある果実、紫色で真ん中からぱっくり縦に割れているアケビっぽい果実だ。
まず、サクランボもどきからだ!
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名前 チェリー
スキル なし
・どこにでも生息している。酸味が強いが、あとから甘味も感じる。食用。ジャムや果実酒にされることが多い。
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日本と同じかよ!!名前も、まんまだし!!心配して損したわっ!
まあ、食料ゲットかな。しかし、小さい上にそこまで数をとってきていなかった。あとで採取に行こう。次、イチゴもどき!
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名前 エリマキドラゴンローズ
スキル なし
・比較的魔素が濃いところに生息。根や茎に鱗のような細胞と鋭いトゲを持つ。花の形がエリマキをしたドラゴンに似ていることからこの名がついた。食用。甘く爽やか。食べると、微量だが魔力を補給できる。初球ポーションの素材として使うと高品質なものができる。
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なんか、説明長いな。確かに、鱗があって最初魔物かと思ったが動かなかったので採取してきた。これも、あとで採取してこよう。そういえば、音楽の剣術は魔力を使用しなかったが、まだ試していない『火のリズム〜初球〜』が魔法っぽいので魔力がなくなると怖いので、ぜひ採取しよう。
最後!
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名前 スマイルフルーツ
スキル なし
・比較的涼しいところで生息。身が縦に裂けていて、笑顔にみえるのでスマイルと名がついた。食用だが、身に菌がや虫がつきやすいのでオススメはしない。味は柔らかな食感で優しい甘味。
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おすすめはしない??誰が、そんなこと決めてんだ?……
それと菌とか虫とか……今病気になったら、治す手段がないので、これはやめておこう。
11月20日 全体的書き直し