参話 アスラクライン 三雲岳斗著 電撃文庫
今回は三雲岳斗さん著・アスラクライン全14巻を自分なりにレビューしてみました
厚さが違う十四冊の文庫本を前に、香秧はその持ち主である慶輔を見据えていた。
対する慶輔はお昼ご飯である冷し中華の麺を啜りながら、香秧の相手をする。
香秧「面白いの、これ?」
慶輔「そだなー、人による。内容の一部としては、四メートル程の魔神を模した機械人形の戦闘、高校生としての青春の謳歌、兄だった男は実は異世界の自分だった、そして幼馴染みの女の子が自称守護霊で背後霊」
香秧「とにかく主人公が受難な気がする」
慶輔「それ、当たり。前に二度アニメ化されているもんで………確か主題歌歌った人は蒼穹のファフナーの主題歌歌った人と同じ」
香秧「趣旨変わってない?」
慶輔「まぁともかくとにかく読んでみろよ。読む前に好き嫌いしてちゃ、勿体ねーべ?」
香秧「んー、まぁ読みたいのは山々川々何だけどねぇ………あんた昨日ひぐらしのアンソロジー小説私に貸したっきりじゃないのよ」
慶輔「因みに、今どこら辺?」
香秧「すけこまし」
慶輔「まだ中頃までいってねぇな」
言いながら慶輔は紙袋にアスラクライン全巻を詰めていき、香秧の手に持たせて完食した冷し中華の入っていた更を洗い場に持って行く。
強行手段かと香秧は考えるが、考えるのが面倒になり彼女はアスラクライン全巻入った袋を手に慶輔の部屋を出た。
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それから数週間が過ぎた。読み終えたアスラクライン全巻の入った袋を手に慶輔の部屋に訪れた香秧は慶輔にその袋を差し出した。
中身を確認した慶輔は頷くと香秧に感想を聞いた。
香秧「話のテンポは調度良いね。主人公の不敏が一巻につき四五回起きるし、ギャグのノリも良いし」
慶輔「最終話としての13巻と後日談+αの14巻はどうだった?」
香秧「そうねぇ、ハッピーエンドなのかなって思っちゃうんだなぁ前者は。で、後者だけど、義理の妹ちゃんが入学式に遅刻って……血が繋がっても無いのに何故主人公の不敏がって思っちゃった」
慶輔「主人公鈍感モノはそう珍しく無いだろ?IS然別、禁書目録然別」
香秧「登場人物が殆ど高校生だからかな?よくまぁ躊躇い無く色々と言えるものだね」
慶輔「このサイトでそれ言ったら運営が黙ってねぇけどな」
香秧「メタやめい!」
メタ発言に突っ込みを入れた香秧は出されていたミルクティーを一口飲み、感想を続けた。
香秧「機械仕掛の神の戦闘パートはもうちょっとあっても良かったと思うんだけどなぁ」
慶輔「ページに限りがあったか〆切りに間に合わなかったかの二つじゃね?それに最終決戦でダラダラ続けたら読者飽きるだろ多分。後は一巡目と二巡目って設定はどうだった?」
香秧「必ずしも同じ歴史を歩む訳ではないって読んで解ったよ。そう感じた」
慶輔「だろうねぇ」
話を聞きながら珈琲を飲んでいた慶輔は、袋の中にあったアスラクライン全巻を本棚に収納していった。
続く
次回は
ねぷー
なラノベです