凝縮された愛情
優斗ー
優斗ー
朝よー
起きなさーい
え.....
俺は今見ている光景に違和感を覚えてた。
なんだか、前にも見た気がする、、、
「え、な、なんで...」
なぜなら、目の前には殺されたはずの優しい優しい母さんの姿があったのだから...
「優斗?大丈夫?寝ぼけてるのかい?さっさとご飯食べちゃいなよ、冷める前に」
そういうとお母さんが心配そうなの顔をして立ち去った。
「あ、うん」
俺は困惑していた。
ガチャ!
「おはよー」
その声を聞いて俺は、後ろを振り向くとそこには父さんがいた。
「おはよう、父さん」
俺は内心困惑しつつも挨拶をした。
「もうお兄ちゃん!! 早くご飯食べちゃいなよー お兄ちゃん起きるの遅いんだから笑笑」
そう言って弟が「行ってきまーす」
と言ってランドセルを背負って学校に向かった。
やっぱり、俺は悪夢を見ていたに違いない。
異能力なんかよりも、家族とのこの穏やかな生活が欲しい。
「ご馳走様でした。」
そう言って俺が皿を片付けようとすると
「お皿そこに置いといていいわよ、早く学校行く準備しちゃいなさい。」
そう言ってお母さんが片付けてくれた。
「ありがとう、母さん」
俺がそう言うと、お母さんがきょとんとした顔で
「どうしたの?いきなり、何か欲しいものでもあるの?」
と言ってきた。
「そんなんじゃないって笑笑、学校行ってきまーす。」
俺はそういうと、玄関に行った。
「逝ってらっしゃい!」
そうお母さんが言ったのを確認してドアを開けて外に出た...
俺はこの時何か違和感を覚えたまま家を後にした...
俺はいつも通りの道取りを歩いている、しかしどこか違和感がある何か大事なことを忘れている気がするのだ。
これもきっとあの変な悪夢のせいだ...
「気分転換にアポスの特集でも見よーと」
そして俺は、ポケットにあるスマホを取り出した。
「あ、白衣さんだ...」
あれ、なんで俺この人の事知ってるんだろう?
あの悪夢に出てきたのかな?
その瞬間、俺は激しい激痛に襲われた!!
「ッ...!!」
頭がかち割れそうだ...
そして俺は気を失った...
体が熱い、溶けそうな程に...
なんという熱さなんだ...
はぁ...!はぁ...!
そして俺は目覚めた..
「ッ...!! ここは... そっか、こっちが現実だったのか...」
俺は地面に倒れていた
そして目の前にはあのくまのぬいぐるみがいた..
「そっか、あいつに殴られて、気絶したのか...」
そうだ、さっきあいつの動きを見た何か違和感に気づいたがようやくわかった...
そして俺は、ゆっくりと立ち上がった!!
「俺は、トラウマすらも炎の糧にしてその燃え盛る業火で焼き払う!!」
そう、単純な話このくまのぬいぐるみとの差は質量の凝縮の差。
ならば、俺はどうすればいいのかな?
答えは一つだけ。
抑えていた、炎を家族との思い出を糧にしてぶつければいい!!
そうこうしていると、くまのぬいぐるみが拳に力を入れて猛スピードで攻めてきた。
そして俺は、揺らめく炎をイメージし指に集め炎の弓矢の形にした!!
父さん...母さん...見ているか、今に見ていてくれ俺はこれからどんどん成長し必ずあいつを倒す!!
だからもう、心配入らないよ...
俺の最愛の弟よ...
お兄ちゃんは、必ずお前の仇をとるからな..
「だから、今だけ力を貸してくれ俺の誇りの家族よ!!」
すると頭の中に家族の声が聞こえた。
優斗、あなたは無理して暴走しなくていいのよ
母さん..
優斗、お前は心優しい子なんだ。
父さん...
そうだよ、お兄ちゃん。いつものお兄ちゃんらしくやればいいんだよ!!
雪虎...
『逝ってらっしゃい!!』
「ありがとう、俺はもう迷わない!!凝縮ッ!! 炎の弓矢!!」
シュッ!!
その反動は凄まじく、弓矢が通った場所に何かが溶けたあとがあった。
一瞬青色に輝く弓矢は、ちかくの瓦礫が溶ける程の火力で、あの人形に匹敵するほどのスピードで人形に直当たりし貫通した...