崩壊した日常
世の中醒めたくない夢というものがある
自分の好きな世界を見たり、友人と楽しく過ごす世界だったり、死んだはずの家族が生きていた世界だったり
だからこそ、わかってしまう
あ、これは夢なんだと
「う、うう」
僕が目を覚ますとそこは見慣れない天井だった
辺りを軽く見渡すと、そこは病院なのだと理解するのにそう時間は掛からなかった
あ、そうだ俺は確かあの戦いのあと気絶してしまったんだ
ガラガラ
と扉が開く音がした
開けたのは、白衣さんだった
「やぁ、赤星目が覚めたようだね。まずはよかった」
「こちらこそ、あの時は本当にありがとうございました」
僕は平謝りをした
「いや、ヒーローとしての務めを果たしただけだよ。それに君のご家族を助けることはできなかった」
「あ、いやすまない。今のは軽率な発言だった。本当にすまない」
あ、やっぱりこの人は底抜けに優しんだな
この世界はこんなにいい人もいるのに、”あいつ”のような禍々しいものまでいるなんて
「それで、早速で悪いんだが赤星の今後の話がしたい。」
「今後の話ですか?」
「あーそうだ、とても大事な話だ」
「単刀直入に言おう、君もヒーローにならないか?」
「え、ヒーロー?なんでですか?」
突然のことすぎて腰が抜けると思った
これからの生活の話をするのかと思ってた
「これは、一部のヒーローしか知らないことだがヒーローの中には”ダークヒーロー”と言われるものたちがいる。そのダークヒーローになるには普通のヒーローよりも難しいし何よりそもそも習うための資格すら厳しいのが現状だ。」
「そんな、普通のヒーローですら難しいのにそれより難しいのは無理ですって」
つい先日、力が目ばいたばかりの人間がヒーローよりもむずいダークヒーローなんて無謀すぎる
「確かに、難しいし現状のままでは無理なのはわかっているさ。ただ、一つだけダークヒーロには特権があるんだ。 それはね、”人を合法的に殺めることができる”権利さ」
え、人を殺せる。つまり...
「今、赤星が思ってる通り。仇を堂々と殺せるってわけさ!まぁ、色々制約はあるにせよ十分可能だよ」
「君が、もしその道を歩みたいと言うのなら導こう。大人として、教師として、何より”先輩”としてね」
僕は、どうしたいんだ。そんなの考えなくてもわかるな
僕はベットからおり、おぼつかない足でたった
「どうか、”俺”にその道を歩ませてください!!」
「いいだろう、君の覚悟か本当かどうか試験をしよう。それに合格したなら、ダークヒーローになれるように推薦しよう!」
俺は、心に一つのことを決めた
これから、俺は変わる。弱者から強者に、狩られるものから狩るものへ




