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始まりのアリスと銀の弾丸  作者: 遠堂 沙弥
日常の崩壊
9/24

天使の声を持つ子供

「う・・・、うぅ・・・っ!」


寒い・・・。


 アリスは寒さと、体の痛みに気が付き・・・目を覚ます。

ゆっくりと目を開けて一番最初に視界に飛び込んできたもの、それは鉄格子だった。

やがて薄着のまま、石で出来た牢屋の床で寝転んでいたことに気付く。

寒さを凌げるとも思えなかったが、アリスは両手で自分の体を抱き抱えるように

すると・・・再び回りを見渡して自分の現状を確認した。


「ここ・・・は、牢屋・・・!?

 どうしてあたし、牢屋の中に・・・。」


自分の身に何が起こったのか、思い出すように・・・記憶を探った。


(確かあたし・・・、ピートって名前の金髪の男の人に連れられて・・・。

 イーシャお姉ちゃんの研究室へ行ったはずです。

 そこでお姉ちゃんに会って、・・・そして。)


『全ての化け物の始祖であるあんたを・・・、とことんまで利用してやるわっ!』


 アリスは首を左右に勢いよく振って、起こった出来事を否定した。

しかし思い出された記憶はアリスの心に深く刻まれ、忘れようとしても忘れられない。


「うっ・・・。」


 両目から涙が溢れる。

寒い牢屋の中、両目から零れ落ちる涙はとても温かく・・・頬を濡らした。




 カイン君達が言ってたことは、・・・全て真実だった。

お姉ちゃんが言った言葉、あれは本心から・・・憎しみが込められたものだった!


 あたしに優しくしていたのも全部、あたしがただの実験動物だったから。

いらなくなったら・・・、こうして牢屋に閉じ込めて・・・っ!




 悲しかった。


 つらかった。


 信じたくなかった。




 絶望だけがアリスを支配する。

声を殺しながら、暗い牢屋の中で・・・アリスは一人泣き崩れた。



そんな時・・・。



「hm~・・・、hm~~・・・。」



「・・・?」



歌声・・・?


ハミングが聞こえて来た。


 鼻をすすりながら、アリスは歌声に耳を傾ける。

よく聞くとそのハミングは、隣から聞こえて来た。

アリスは涙を拭って、歌を歌っている誰かに・・・話しかけてみる。


「あの・・・、そこに誰か・・・いるんですか?」


 アリスの問いかけに反応したのか、歌声が止まった。

しばらくの間・・・返事でも、続きの歌でも・・・何でもいいので待ってみる。

しかし何も反応がなかったので、アリスはもう一度話しかけてみた。


「えっと・・・、あたしはアリスって言います。

 あなたは誰ですか? そこに・・・、いるんですよね!?」


 鉄格子に手をかけてアリスは何とか隣を覗きこもうとするが、よく見えない。

自分の牢屋の回りを見渡すと、まるで囚人の牢獄のようにいくつも牢屋が続いていた。

恐らく、歌声の主も・・・牢屋の中にいるのだろう。

もしかしたら自分と同じ境遇の人間かもしれないと・・・、そう思ったアリスは

何とか接触を試みた。


今はとにかく・・・、誰かと会話がしたかった。


「あの・・・っ!」


 全く返答がない状態に、アリスは不安が増す。

イーシャに言われた言葉を思い出したからだ。


(お姉ちゃんは確か・・・、他にも実験動物がいると言ってました。

 もしかしたらそれは・・・、人間じゃないかもしれないということに・・・。

 でもさっきの歌声は動物ではありませんでした。

 もし本当に動物なら、あんなに綺麗な歌を歌うなんて・・・出来ないと思いますし。)


アリスがもう一度声をかけようとした、その時だった。


「・・・・・・だれ?」


 返事があった、幼い子供の声である。

アリスは返事を聞くや否や、両手を両頬に押し当てて・・・きゅんとなった。


(んな・・・っ、なんて可愛らしい声なんでしょうっ!

 声の感じからしてとても小さい子供の声で間違いないです、男の子でしょうか?

 女の子でしょうか? いいえ、どっちでも構いません。

 すごく愛らしくて・・・、まるで天使みたいですっ!)


 すっかり舞い上がったアリスは、さっきまでの悲しみはどこへやら・・・。

隣の牢屋に向かって必死に語りかける。


「あの・・・、あたしはアリスって名前です。

 牧場まきば アリス・・・っ! あなたの名前は何て言うんですか!?」


しばらく間があったが、さっきよりも早く返事が返って来る。


「・・・なまえ? ・・・なまえ、ない。」


 舌足らずな口調でそう返してきたので、アリスは眉根を寄せた。

そもそも冷静になってよく考えてみたら・・・、とてもおかしいことに気付く。

こんな幼い子供を、なぜこのような牢屋に入れておくのか。

とても酷い話である。

それに名前がないというのも、明らかにおかしい。


(もしかしてこの子、生まれた時からずっとここで・・・!?)


そう考えると、まだ見ぬ子供に同情心が芽生えた。


「あの・・・、君のお父さんとかお母さんとか・・・。

 家族の方はどうしたんですか!?」


「・・・わからない。」


「あ・・・。 えっと・・・、それじゃ君はいつから・・・ここにいるんです?」


「・・・わからない、ずっといる。

 いつからいるか・・・、おもいだせない。」


「そんな・・・、ひどい・・・っ!」


 アリスの質問に、子供は片言で返して来る。

何もわからない子供をこんな所に閉じ込めて、しかも実験と称して酷いことを

されているかもしれないと思うと・・・アリスの胸が痛んだ。


 アリスはどうにか・・・。

何とかしてこの哀れな子供を助けてやりたいと、心から思った。


「そうだ・・・、カイン君・・・っ!

 キーラ君は捕まってしまって、今どこにいるのかわかりませんが・・・。

 カイン君はお父さんかお姉ちゃんの研究資料を取りに行ったままです!

 もしかしたら誰にも捕まらずに、今もどこかで・・・無事でいるかもしれません。

 待ち合わせ場所にあたし達がいないことに気付けば、きっと助けに来てくれる

 かもしれないです!」


 希望が出て来た。

他力本願のような気がして、多少気が引けたが・・・無力な自分では隣の牢屋に

閉じ込められている子供を救うことが出来ない。

その時・・・、少し離れた所から物音がして子供に話しかけるのをやめる。

巡回の見張りか誰かだろうか?

アリスは少しだけ恐ろしくなり、廊下から離れるように壁の隅まで下がって行った。


コツ・・・、コツ・・・。


 足音が聞こえて来る。

それは一人だけではない、人数まではわからなかったが・・・一人でないことだけは

確かだった。

やがてその人物がアリスの牢屋の前に来た時・・・!

アリスは両目を閉じて・・・、膝を抱えるようにして身を縮ませる。


「・・・ったく、こんな所にいやがった!」


「・・・・・・っ!!」


 アリスは慌てて顔を上げて、牢屋の前に立っている人物に目をやった。

そこには長身、銀髪の青年がこちらに向かって立っている。

キーラの姿を見てアリスは思わず、嬉しさの余り・・・涙を流した。


「キー・・・ラ君、無事だったんですねっ!?」


 泣きながらアリスは駆け寄った。

・・・と、その後ろに知らない人物が立っている。

明らかにうさんくさい格好をしたその男に、アリスは警戒しながら数歩後ずさりした。


「・・・おっさん、怪しいってよ。」


「ひどいっ! せっかく美少女を助けに来たってのにっ!!」


 首に巻き付けたマフラーを噛んで、悔しい! という気持ちをアピールする。

その仕草に更に怪しさを感じたアリスは、キーラと男を交互に見つめながら尋ねた。


「あの・・・キーラ君、その方は・・・!?」


「その前にここから出ろ、・・・ちょっと下がってな。」


「あ・・・、はいっ!」


 キーラに言われるがまま、アリスは牢屋の真ん中辺りまで下がると・・・何をする

のかじっと観察した。

するとキーラは鉄格子を手に・・・、力一杯曲げてしまった!


「お~~っ、さっすが~!」


 小さく拍手しながら、ヒッピー姿の男が感心した声を漏らす。

キーラの行動に驚いたアリスは、すっかりひしゃげてしまった鉄格子に触り・・・

それが非常に硬い物質であることを確認した。


「えぇ・・・っ!? し・・・信じられないです。

 鉄格子をこんな風に曲げてしまうなんて・・・、キーラ君ってすごく力持ち

 なんですね!?」


アリスの呑気な感想に、キーラは呆れたように頭を片手で押さえながら声を漏らした。


「あのな・・・、お前だって出来るだろうが。

 まぁそんなことはどうでもいいや、今はここから逃げる方が先決だからな。」


 そう言って、キーラがアリスの手を引いて脱出を試みようとした瞬間。

いつの間にかヒッピー男、もといヴァンがすでにアリスの手を取り・・・

なぜか見つめ合っている。


「美しいお嬢さん、・・・オレ様の名前はヴァンです。

 こうしてあなたを連れ去る為に、白馬に乗ってやってきたオジサマでっす!

 以後、仲良くしてネ!?」


「は・・・、はぁ・・・。」


若干引き気味のアリスに、ヴァンが唇を尖らせて顔を近づけて行く。


「いだだぁーーだだああっっ!!」


 キーラがヴァンのポニテ(?)を鷲掴みにして、力の限り引っ張った。

・・・というより、もはや引きちぎろうとする位の勢いである。


「ごめんっ、ごめんってばっ!

 ジョ~~ダンだってのに、最近の若いモンはジョークも通じないのかしら!?」


「オネェ言葉使うから、てっきりゲイだと思ったら・・・っ!

 しっかり女口説きやがって・・・、このエロオヤジが。」


 ぱっとキーラがポニテを放すと、ヴァンは大事そうにぼさぼさの自前ポニテを

セットし直す。


「いやぁ~ねぇ・・・、これはいわゆる『仕込み』ってやつよ!?

 美女に近付く時にこうしてオネェ言葉使ってれば、さっきのキーラ君みたく

 ゲイだって勘違いするでしょ?

 そんで何度か食事に誘って、オレ様が安全圏であることをアピールしてだね。

 すっかり気を許した美女を、そのままお持ち帰り・・・って寸法よ!

 心が同じ女だと見せかけて・・・、二人きりになった途端男に変身!

 ・・・その名も『狼男大作戦』ってね。

 案外これが百発百・・・って、うぉ~~~いっ!?」


ヴァンのアホらしい説明に呆れて、キーラはさっさとアリスと出口に向かっていた。


「あの・・・キーラ君、待ってください!

 実はもう一人助けてほしい子がいるんです、お願いします!」


アリスはキーラに頭を下げて懇願した。


「はぁ!? 何言ってやがんだ、オレ達にそんな余裕があると思ってんのかよ!?」


「お願いします! 

 あたしの隣の牢屋に閉じ込められているんです!」


「そんなもん放っとけよ、どうせここの奴等の実験動物か失敗作だろうが!

 オレ達にゃ関係ねぇよ!」


 全くアリスの話を聞き入れようとしないキーラの態度に、アリスは涙ながらに

訴え続けた。


「お願いしますからっ!

 その子も一緒に助けてくれたらあたし・・・、何でもします!

 キーラ君の言うこと、何でもしますからっ!

 だから・・・っ!」


 全く食い下がろうとしないアリスに、キーラが言葉に詰まっていると横から

ヴァンが口を挟む。


「あ~・・・、お譲ちゃん?

 発情期のオトコに向かって『何でもします』ってのは、禁句タブーってモンよ!?」


「誰が発情期だ、おっさんじゃあるまいしっ!」


「ひっど~・・・、おっさんショック~~っ!」


 わざとらしくショックを受けたフリをするヴァンを無視し、キーラはアリスの

必死な態度に舌を打った。

すると大きな溜め息をつきながら、・・・キーラは遂に諦めてしまう。


「・・・わかった、このままじゃ大人しくついて来そうにねぇからな。

 その代わりここにいる実験動物全部、とか言うんじゃねぇぞ!?

 1匹だけだ、いいな!」


「ありがとうございます!

 その子はあたしの隣の牢屋に閉じ込められている子供なんです。

 早く出してあげてください!」


 嬉しさの余り満面の笑顔になるアリスに、キーラは頬を赤らめながらそっぽを

向いた。

アリスの言葉通りに、再び先程の牢屋へ戻ろうとする。


「あ~・・・、お譲ちゃん?

 やっぱその・・・、やめた方がいいと・・・オレ様思うわけなんだけども。」


 口ごもるように、ヴァンが困ったような顔をして訴えかけて来た。

ヴァンはアリスが言った隣の牢屋の前に立っており、頭をぼりぼりと掻きながら

バツの悪そうな顔をしている。


「・・・どうしてです?」


 アリスが怪訝な表情になって、子供が閉じ込められている牢屋まで走って行った。

ヴァンの態度が気になったキーラは鼻をくんくんと動かして、臭いを嗅ぐ仕草をする。


「・・・この臭い、『適合者ザリチェ』か!?

 それとも『隔世遺伝者アルマティ』・・・!?

 ともかくこの臭いのやつは、・・・ダメだ! 敵である可能性が高いっ!」


 そう叫んで、牢屋に近づいたアリスを止めようとした時だった。

牢屋の中にいる子供を見て・・・、アリスもキーラも絶句する。


「あ・・・、あぁ・・・っ!」


 アリスは言葉が出なかった。

牢屋にいた子供、綺麗な歌を歌っていた・・・小さな子供の姿。


 栗色でクセの強い髪、大きな瞳に長いまつ毛・・・。

そして顔やら腕やら・・・、全く肌の色が違う他人の皮膚を縫いつけられている。

それこそ・・・、全身がつぎはぎだらけの皮膚をしていた。

よく見るとそれらの皮膚は、無理矢理縫いつけられたままで全く適合しておらず・・・

一部分が腐っていたり、酷い所にはウジが這っている。

全身の痛みと痒みに何度も皮膚を掻きむしった痕があり、引っ掻き傷が残って・・・

それが慢性的になっているせいか、床には掻きむしった時に傷付けて流れた血の跡が

こびりついていた。

布切れ一枚だけを着て、小さな手から見える爪はボロボロで・・・爪の間には自分の

体を掻きむしった血と肉が残っている。

「う・・・っ!」と思わず、キーラもヴァンも・・・鼻を押さえて異臭に耐えた。


「ダメだって・・・これっ!

 どう考えてもここから出したとして・・・、その後一体どうすんの!?」


ヴァンの言葉に珍しくキーラが賛同する。


「そうだな、これじゃ足手まとい以前の問題だぜ。

 こんな小汚ねぇ化けモン連れ出したって・・・っ!」


「そんな言い方、やめてくださいっ!!」


 アリスが金切り声をあげて、キーラの言葉を遮った。

牢屋の前で立ちすくみ、アリスは全身に力が入っているのか・・・小刻みに

震えている。


「キーラ君・・・、開けてください。」


「はぁっ!? お前・・・っ、意味わかって言ってんのかっ!?

 こいつは見ての通りの化けモンだぞ、こっから出したって・・・っ!」


「約束したじゃありませんかっ!

 早く・・・、この牢屋を開けてくださいっ!!」


 両手の拳を握り締めて・・・力一杯握り締めて爪が食い込み、痛みが走る。

だが今のアリスにそんな痛みなど、さほど苦痛でも何でもなかった。

融通の利かないアリスに、キーラは一度はアリスの言葉に従った自分に後悔

しつつ・・・黙って牢屋をこじ開ける。

するとアリスは力づくで曲げ広げた鉄格子の隙間から、牢屋の中へと入って行き

・・・子供に近付いて行く。

自分にゆっくりと近寄って来るアリスに、子供はガタガタと全身を震わせながら

・・・恐怖に怯えていた。


「あ・・・、あ・・・っ!

 こわいよ・・・、こわい・・・っ!」


 とても綺麗で・・・、可愛らしい声。

間違いなくハミングを歌っていた、あの子供だった。


 アリスは子供の前で膝を突くと、そのまま優しく・・・ゆっくりと子供を

包み込むように抱き締めた。


「あ・・・。」


 栗色の髪を優しく撫でて・・・、子供が怯えないように・・・。

落ち着かせるように・・・。


「大丈夫・・・、大丈夫ですよ・・・?

 あたしはアリス、さっき君とお話をしてた・・・アリスです。

 怖がらなくていいんですよ・・・。」


 耳元に囁きかけるように・・・、アリスは震える声で・・・子供をなだめ続けた。

涙を必死に堪える為・・・、アリスの声が震える・・・。

だがそれは子供の姿が怖いわけでも、恐ろしかったわけでもない。

ただなぜか・・・、小さな子供の・・・こんな痛々しい姿を目にして・・・。

アリスはなぜかとても胸が痛んだ。

そして、とても愛おしく感じた。


守ってあげたい。


 この小さな子供を、守ってやりたい・・・救ってやりたいと。

心から本気で、そう思ったのだ。


 やがて子供は落ち着きを取り戻したのか、体の震えが止まり・・・アリスの

長い髪に触れながら、香りを嗅いだ。


「アリス・・・? アリス・・・。

 とてもいいにおい、アリスのかみ・・・とてもすき。」


 片言に・・・、舌足らずにそう綴る。

たまらずアリスは抱き締める腕に力がこもった。

子供の一言一言がとても愛おしくて、健気で・・・痛々しくて。


「・・・フラン。」


「・・・・・・?」


 アリスがおもむろに、口にした。

ゆっくりと体を離して、互いに向き合う。

きょとんとした顔でアリスを見つめる子供に、アリスは溢れる涙を拭いながら

もう一度、呼ぶ。


「君の名前・・・、フランです。」


「・・・ふらん?」


「そうです、名前がないと・・・呼ぶ時に困りますから。

 だから君の名前は、フランって呼ぶって・・・あたし決めました!」


にっこりと微笑むアリスに、フランもつられて笑顔になった。


「フラン・・・、ぼく・・・フラン?」


「そう、気に入ってくれました!?」


「・・・うん!」


 無邪気に微笑むフランの笑顔を見て、アリスは頭を優しく撫でると・・・

一緒について来るように促した。

フランの手を取り・・・、牢屋の外へ連れ出そうとする。

そんなアリスの姿を牢屋の外から眺めていたキーラが、水を差す一言を発した。


「なるほどな・・・、腐乱してるからフランか。

 お前もなかなかなネーミングセンスしてるじゃねぇか。」


「キーラ君? お譲ちゃんはきっとそういう意味で付けたんじゃないと

 思うわよ!?」


 共に脱出する仲間がもう一人・・・。

全身つぎはぎだらけの異形の姿をした少年、フラン。

この少年に・・・キーラは異様な『臭い』を感じながらも、それでもアリス達は

共に研究所からの脱出を試みる。



   

 つっこまれる前に、ここで先に説明させていただきます。

(本当は後ほど、本文の中で説明するつもりでしたが・・・)


 アリス達は、基本的にバイリンガル・・・自動二ヶ国語で

会話しております。

ですから無意識に数カ国の言語を、自動翻訳し・・・更に

話すことが可能となっているんです。

基本的には日本語をベースに、小説内では進められてます。


 キーラの「腐乱とフランをひっかけた」というのも、英語のまま

では当然ギャグの意味を成しませんが、自動二ヶ国語になっているので

ヴァンにもなぜか通じてしまう・・・というわけなんです。


 この辺は多少「ご都合展開」入ってしまってるかも・・・。

基本的に「小さいことは気にするな」、というわけです。

ハイ・・・、申し訳ありません。


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