接触
それから一週間がたった
俺は悪の組織としての初仕事を迎えることになった
相棒・・・仲間となった少女竜子と一緒に
とあるバイオテクノロジー関連の巨大企業の潜入していた
この企業はよく政府の仕事を受注することの多い企業だ
きっと何かあるだろうと考えて、潜入先に選んだのが親父の考えだ
入口からは入らず、荷物の配達員に変装して入った
ビジネススーツ着た人間行き交うエントランスは
ICカードをかざさないと入れないとこがあったり流石にセキュリティが厳しいけど
いくら大企業といえど、物流関係の荷受け場は案外セキュリティが適当だったりする
俺らみたいな、モグリの業者を装った人間でも共用部の廊下くらいには入れるICが簡単に渡されれる
潜入した早々、俺達は荷物を運ぶふりをして
目的の研究室の扉の前まで来ていた
流石に、研究室の階層にいくまで道が複雑だったり
権限の強いICカードしか通れない階層もあったけど
全部天邪鬼が用意した権限が強い偽造ICで何とかなった
俺と竜子はその後、研究室のようなところまでたどり着いた
「怪人化薬の失敗作の怪物ってとこか・・・・」
「気味悪いわね」
そこには無数の非人間の動物のようななにかが沢山緑色の培養液のカプセルに付け込まれていた
俺は、研究室に置かれてるパソコンを起動して、天邪鬼から貰ったUSB端末を差し込む
プログラムとかハッキングの知識がないからわからないが
どういう仕組みか、勝手にデータがコピーされてるような画面になる
持ち帰る予定のデーター、それがバグったのだろうか
偶然にもコピー中のデータのファイル一つが自動的に開いてPDFとして表示された
そこに書かれていたのは・・・
「学生を使った実験・・・だと」
末っ子翼が通っている学園での、怪人化薬を使った計画だった
ピシッ
その時、培養液に浸かっていたカプセルの一個にひびが入る
中には比較的人間に近い形の二足歩行できそうな黒い肌と昆虫のようなテカリを帯びた皮膚を持つ生物が入っていた
中で眠っていた異形の化け物と目が開いた