前へ目次 次へ 86/612 第八十六話 近所の子どもたちが集団登校している。 「おはよう」 声を掛けると、一年生だけが元気に挨拶してくれる。 「おはようございます」 ポケットに手を入れた六年生の少年は知らん顔。 ランドセルを背負っているのに大人ぶってるのか。 その少年が夕方回覧板を持ってきた。 「こんばんは」 「こんばんは。君が届けてくれたのか」 「両親が仕事なので先に回せと電話で言われて」 そうなのか。 家内が作ったクッキーを渡す。 子どもらしい笑顔を見た。