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第六百二話
花火を買ってきた。
「おーい、牛乳パックのあいたのを持ってきて」
「はーい、お水入れてるから。線香花火は私のよ」
「うん、わかってる。ねずみ花火は僕がするよ」
「いいわよ」
ふっと現れた妻は、浴衣姿じゃないか。
「お、似合うねえ」
「そう?」
「久しぶりに見たな」
「あんまり暑いと着る気にならないから」
「ほう」
「なんだか馬子にも衣裳って言い方ね」
「いやいや」
「ちょっと待って。冷酒持ってくる」
外出自粛に花火もいいな。
花火を買ってきた。
「おーい、牛乳パックのあいたのを持ってきて」
「はーい、お水入れてるから。線香花火は私のよ」
「うん、わかってる。ねずみ花火は僕がするよ」
「いいわよ」
ふっと現れた妻は、浴衣姿じゃないか。
「お、似合うねえ」
「そう?」
「久しぶりに見たな」
「あんまり暑いと着る気にならないから」
「ほう」
「なんだか馬子にも衣裳って言い方ね」
「いやいや」
「ちょっと待って。冷酒持ってくる」
外出自粛に花火もいいな。