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第五百九十六話

 爪切りを探している。

「おーい、爪切りを知らないか」

「鏡のところ」

「鏡か、どれどれ」

 風呂場の脱衣所を見るけど、鏡周辺にない。

「あ、ドレッサーかもしれんな」

 化粧道具が並んでいるが爪切りはないな。

「おーい、ないけど」

「だから、鏡よ」

「風呂場もドレッサーのとこもないよ」

「鏡は玄関でしょ」

 おかしいだろう。

 鏡と聞いて玄関って普通思わないよ。

 玄関で爪切るのか。

「スカートから糸が出てたから」

「はさみを使いなさい」

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― 新着の感想 ―
[一言] 第五百九十六話 拝読しました。 なかなかスリリングなお話ですね。
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