584/612
第五百八十四話
マスクが売り切れ。
「仕方ないわ。作るしかない」
針箱を出して何やら作っている妻。
「マスクか?」
「そうよ」
「マスクに見えない」
「大きくしてみたの」
「いや、それは確かにマスクだけど」
「仮面舞踏会みたいでしょ」
塗り絵作業に忙しそう。
「顔中隠すってこと?」
「そうよ、目だけ出せばいいんだから」
「ちょっと、怪しまれそうだよ」
「強そうでしょ、ウイルスも逃げるわ。ほら」
つけた妻を見て思わず後ずさり。
僕のはいらない。
マスクが売り切れ。
「仕方ないわ。作るしかない」
針箱を出して何やら作っている妻。
「マスクか?」
「そうよ」
「マスクに見えない」
「大きくしてみたの」
「いや、それは確かにマスクだけど」
「仮面舞踏会みたいでしょ」
塗り絵作業に忙しそう。
「顔中隠すってこと?」
「そうよ、目だけ出せばいいんだから」
「ちょっと、怪しまれそうだよ」
「強そうでしょ、ウイルスも逃げるわ。ほら」
つけた妻を見て思わず後ずさり。
僕のはいらない。