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第五百五十四話
五月晴れ。
ドレッサー前で紫外線に効果抜群というクリームを塗る。
「やけに白いな」
「美白のクリーム」
「確かに美白でなくても白いのは事実」
「失礼ね」
夫の言葉など無視、さらに上塗り用の粉白粉を塗る。
「何だか歌舞伎役者のようになったぞ」
「え? 玉三郎?」
「よく言うよ」
「いいのよ、日焼けでこれ以上シミ増やしたくない」
「大丈夫さ。シミなんか気にならないよ」
夫は静かにつぶやく。
「シミよりその太鼓腹は隠せないからな」
五月晴れ。
ドレッサー前で紫外線に効果抜群というクリームを塗る。
「やけに白いな」
「美白のクリーム」
「確かに美白でなくても白いのは事実」
「失礼ね」
夫の言葉など無視、さらに上塗り用の粉白粉を塗る。
「何だか歌舞伎役者のようになったぞ」
「え? 玉三郎?」
「よく言うよ」
「いいのよ、日焼けでこれ以上シミ増やしたくない」
「大丈夫さ。シミなんか気にならないよ」
夫は静かにつぶやく。
「シミよりその太鼓腹は隠せないからな」
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