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第五百三十二話

 「わーい」

 朝から小躍りする妻。

「何をそんなに喜んでるんだい」

「ほら、見て。私の株また上がった」

 くそ、この頃妻の株は上がるが、私のはどれもダウン。

「ねえ、もう売った方がいい?」

「それで僕にご馳走してくれる?」

「いやだあ、私は買いたいものがあるの」

「もう十分持ってると思うけど」

「何言ってるの、私のものなんて安いものばかりよ」


 ちょっと、その言葉おかしくないかい?

 僕のものはスーパーの投げ売りを買うでしょ。


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