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第五百十六話

 「あなた、夢を見たわ」

 目覚めた途端、呟く家内。

「それがね、結婚するのよ」

「誰が」

「私」

 またまた……。

 別に興味もないのだが、ここで聞かないと一生後悔する羽目に。

「誰と」

「それがね、トランプよ」

「趣味が悪いな」

「そうよね、私もこの夢は受け入れられないの」

「また、なんでアメリカへ」

「違うの、隣に越してきたのよ」

「ありえんな」

「うん、回覧板を届けたら彼が出てきたのよ」


 今年も退屈しそうにはないが、つまらん!

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