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第五百十四話
「おーい、用意できたか」
「待って。鼻緒が痛い。少し広げる」
夫が神棚からお札を袋に入れる。
「あなた、新しいお札と間違えてない?」
「え? 机の上のが去年だろ」
「私が取り換えたわ」
「僕も」
暮れにお札の注文を取るから二つある。
「いや、そっちが新しいのだろ」
「違うわよ、昨日置いたもん」
「僕も」
「お札に何年か書いてほしいわ」
去年もそうだった。
神社でどっちが今年のか尋ねる羽目に。
神様、今年もよろしくお願いします。
「おーい、用意できたか」
「待って。鼻緒が痛い。少し広げる」
夫が神棚からお札を袋に入れる。
「あなた、新しいお札と間違えてない?」
「え? 机の上のが去年だろ」
「私が取り換えたわ」
「僕も」
暮れにお札の注文を取るから二つある。
「いや、そっちが新しいのだろ」
「違うわよ、昨日置いたもん」
「僕も」
「お札に何年か書いてほしいわ」
去年もそうだった。
神社でどっちが今年のか尋ねる羽目に。
神様、今年もよろしくお願いします。
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