前へ目次 次へ 5/612 第五話 「おじいちゃん、こんにちは」 「おう、じん君か。ママは一緒じゃないのか」 「うん、ママはデパートに行くからおじいちゃんのところで待っててって」 我が娘ながら嘆かわしい。 車から降りもせずに、何ということだ。 「あーら、じん君、いらっしゃい」 「おばあちゃん、これ」 手には白いツバキが一輪。 「お庭に咲いてたの」 「まあ、綺麗」 「おじいちゃんにはないのか」 意地悪く尋ねると、孫は私のほっぺにキス! 思わず泣きそうになる。