前へ目次 次へ 49/612 第四十九話 家内と二人で画廊に行く。 一時間ゆったりと観る。 「あなた、この絵は私でも描けるみたい」 「そんなことを言ってるようでは絵の良さは分からないな」 「あら、失礼ね」 有名な作家の絵は買えないが、なかなかおしゃれな作品があった。 「新人ですけどいかがですか」 家にもこのサイズならピッタリだ。 「いくら?」 「三万円です」 ちょうど作家も来ていると言う。 眉目秀麗な若者だった。 「もう一枚買うわ」 家内が干物を買うように言った。