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第四百五十一話

 電話が鳴る。

「もしもし、奥様でいらっしゃいますか」

「はい」

 こういう声は大体セールス。

「今、お肌にお悩みはありませんか」

「はい、全く」

 ないわけないでしょ。

「では、健康に良いことを何かされてますか」

「そうね、マラソンを毎日十キロほど」

「あ、そうですか」

 向こうでは少し焦ってる。

 それでも何か売りたいみたい。

「筋肉をつけるためのサプリメントは何かお使いですか」

「ええ、ツバメの巣を毎日」


 静かに電話は切られた。

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