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第四百三十四話

 朝起きたら銀世界。

「あなたー、雪よ、雪!」

 私もカーテンを開けて見ていたから知っている。

 返事をしないと死ぬまで言いそうだ。

「雪が道路いっぱいよ。すごい寒いわあ!」

 そんなに近所に教えてあげるほどでっかい声で言わなくてもいいのに。

「ねえねえ、外に来て見て」

 どうしてこうなんだろう。

 妻は自分の思い通りになるまで話をやめない。

「二階から見てるってば」

「早く早く」

「だから、見てるって」


 返事をしても聞く気はない。

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