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第四百二十八話

 「雨が降りそうだな」

 電車の中から外を見ると黒い雲。

 家内が持って行けというのに傘を持ってこなかった。

 大体子どもじゃないんだからいちいち言わなくてもいいさ。

 天気予報を見ればそれぐらい判断できる。

 私は今日は降らないと思ったんだ。

 改札口を出ると雨が本降り。

 仕方ない、雨宿りしないとこれでは風邪をひく。

 地下の宝くじ売り場にでも行って買うか。

 すると、後ろから家内の声。

「雨男さん、傘を持ってきたわよ」

 

 並んで帰る。

 

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