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第四十二話
ホイホイと朝から機嫌よくフライパンを振る太い手。
「あなた、パンケーキを焼いてるから袋に入れてよ」
「うちで食べるんじゃないのか?」
「友だちとお茶するの」
「家に来るのか?」
「ううん、行くの」
「この一枚食べていい?」
「ダメ。あなたのはお皿に置いてる」
確かに失敗作のくずれたやつがある。
仕方なしにそれを口に入れる。
「うまいな」
「そうでしょ? みんなが喜ぶわ」
嬉々として出かける家内。
私の喜ぶ顔は見たくないのか?
ホイホイと朝から機嫌よくフライパンを振る太い手。
「あなた、パンケーキを焼いてるから袋に入れてよ」
「うちで食べるんじゃないのか?」
「友だちとお茶するの」
「家に来るのか?」
「ううん、行くの」
「この一枚食べていい?」
「ダメ。あなたのはお皿に置いてる」
確かに失敗作のくずれたやつがある。
仕方なしにそれを口に入れる。
「うまいな」
「そうでしょ? みんなが喜ぶわ」
嬉々として出かける家内。
私の喜ぶ顔は見たくないのか?
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