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第三百八十八話

 目の前を女子高生が歩いてる。

「いや~ん」

 春の風が容赦なくスカートを巻き上げる。

 すらりと伸びた素足がまぶしい。

 慌てて抑えても風は吹く。

 思わず目のやり場に困る。

 プリーツスカートとはいいものだなあ。

 すると、後ろから自転車で走って来た男子高校生が声を掛ける。

「見えたぞ!」

「バカ!」

 たったそれだけのやり取りだが、甘酸っぱい青春がそこには広がっていく。

 

 昔なら、彼女を自転車の荷台に乗せただろう。

 今はダメだけど。

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