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第三百七十五話

 「よほほ~ほ~」

 また、変なヨーデルみたいな声を出しているのは家内。

「ご近所に恥ずかしいとは思わないのかい」

「だって~、ほら」

 体重計のメモリを指差して笑っている。

 そういえばここ数日お腹に来る風邪を引いてたな。

「痩せたのか?」

「五百グラムも」

 まるで、肉屋で牛肉を買うようなもんだな。

 キロじゃないのか。

 そこへ娘がショートケーキを持ってきた。

「じゃ食べないの?」

「食べます!」


 明日は多分六百グラム増えてるぞ。

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