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第三百七十三話

 暑いなあ。

 急に暑くなって、家内がクローゼットにこもって服の整理。

「やだ~」

 また、いろいろと着替えているのか。

「おーい、昼飯は食べないのか?」

 下から呼ぶが、家内は聞こえてないみたい。

 扉を開けてびっくり。

「何やってるの」

「無駄な肉をコルセットの中に入れてるの」

 はみ出した肉がボンレスハムのようだ。

「そんなことして体に悪いんじゃないのか」

「いいの、悪くても」

 締め付けた体に残る赤い線。


 その夜家内は熱が出た。

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