前へ目次 次へ 37/612 第三十七話 いい天気だ。 朝から妙に静かだ。 家内は買い物にでも行ったのだろうか。 テレビの音もしない。 昨日の飲み会でこの時間まで眠っていた。 ガッチャーン。 いるようだ。 何かを割ったな。 高い物でなければいいが。 「おーい、何を割ったんだ?」 「ちょっと物置掃除してたら箱が落ちちゃった」 嫌な予感。 「汚い花瓶よ。こんなところに置いた覚えないけど」 まさか……内緒で買ったあの九谷焼か。 「ほら」 ううう、それ八万円だ! 腰が抜けそう。