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第三百二十六話

 朝早くから家内が美容院に出かけた。

 昼過ぎに帰ってきたが、そのくるくるパーマに驚いた。

「どこかの組の人みたいだな」

「失礼ね。でも、かかりすぎちゃったみたい」

「いつものところと違うのか」

「ええ、安いチラシが入ってたから」

 そこへじんがやって来た。

「うわあ、おばあちゃんナンマイダー」

 そう言って、手を合わせている。

「なんで、拝んだりするの」

 娘が吹き出しそうになりながらこう言った。

「鎌倉の大仏さんに行ったの」

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