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第三百二十一話

 あれ、家内の姿がない。

「おーい、どこにいる?」

「あなた、二階の納戸よ」

 やれやれ、また整理という名の散らかしだな。

「今度は何やってるの」

「ほら、古い卒業アルバム」

「ん? 高校のか?」

「そうよ」

 見ると、これがまた可愛らしい女子高生。

 おさげ髪だ。

「べっぴんじゃないか」

「それは友だち」

「あ、そう。君は?」

「その子の後ろ」

「あはは、変わらんなあ」

「あら、そう?」

 喜ぶ家内。


 うん、若い時からころころしてたんだね。

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