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第二百九十三話

 娘と孫が来た。

「どうしたの、プンプンして」

 家内が尋ねると、じんはこれ以上口はとんがらないと思えるような口をしている。

「だって、ママったら耳掃除をするって言いながら僕の頭を落とすんだもの」

「仕方ないでしょ、お腹大きいんだから」

 ママも口がとんがってるようだ。

「だって、頭がゴンって音がしたよ」

「はいはい、ごめんなさい」

「あ、反省してないみたい」

「はいはい、もう二度と耳掃除しませんよーだ」


 ああ大人げない。

 

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