前へ目次 次へ 28/612 第二十八話 いい匂いだ。 「ホットケーキを焼いたわよ」 「久しぶりだな」 そこへバタバタと走って来るのはハイエナ親子の娘と孫。 「あら、いいところに来たわ」 「おばあちゃん、僕食べる」 「あら、もう粉がないの。おばあちゃんのをあげるわ」 慌てて食べ始める私に、みんなの冷たい視線。 「いやあね、おじいちゃんたら」 「あなた、私にも分けてくださいよ」 しぶしぶ一口渡す。 ホットケーキは私の大好物なのに。 しょっちゅう帰ってくる娘は嫌だ。