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第二百三十二話
花をたくさん抱えて宏君がやって来た。
「お母さん、お誕生日おめでとうございます」
「え? 忘れてたわ」
そう言いながら、うれしそうに花を受け取る家内。
「おばあちゃん、おめでとう」
孫が小さな手にバースデーカード。
「まだしなないでね」
と書いてある。
普通はおめでとうではと思うが、孫の気持ちに家内は涙する。
「ありがとう」
その夜は私のおごりで、娘家族も交えて祝宴となった。
それなのに、家内はこう言った。
「あなたは?」
花をたくさん抱えて宏君がやって来た。
「お母さん、お誕生日おめでとうございます」
「え? 忘れてたわ」
そう言いながら、うれしそうに花を受け取る家内。
「おばあちゃん、おめでとう」
孫が小さな手にバースデーカード。
「まだしなないでね」
と書いてある。
普通はおめでとうではと思うが、孫の気持ちに家内は涙する。
「ありがとう」
その夜は私のおごりで、娘家族も交えて祝宴となった。
それなのに、家内はこう言った。
「あなたは?」
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