前へ目次 次へ 23/612 第二十三話 夕食のメニューはすき焼き。 「なかなか美味いじゃないか」 「いつもより?」 「味が良く出てるよ」 「そう、これ、即席のたれなの」 「いつもは?」 「砂糖や醤油を入れて作るのに、こっちが美味しいのね」 ヤバい! そこへ、孫がやって来る。 「あ、すき焼きだ」 「すごい嗅覚だな」 「いいところへ来たわ」 そう言いながら娘は箸と器を手に座る。 「いつもより美味しい!」 「ホントそうね」 知らないからな、お前たち。 家内が静かに席を立つ。