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第百九十八話
孫が小さな手ではさみを使う。
「紙のほうを動かすんだよ。はさみはそんなに動かさないんだよ」
「いいの、僕はこうしたほうが切れるの」
「だって、紙の前に手が。危ないよ」
「いいの!」
なんだ、この反抗期は。
「好きにしなさい」
今度は何か言ってきても知らん顔してやるぞ。
それから十分。
「おじいちゃん」
ふん、返事もしてやらん。
「これ」
知らんぷりだ。
「あげる」
ぎざぎざのハートが貼って好きと書かれたカード。
おお、神様~。
孫が小さな手ではさみを使う。
「紙のほうを動かすんだよ。はさみはそんなに動かさないんだよ」
「いいの、僕はこうしたほうが切れるの」
「だって、紙の前に手が。危ないよ」
「いいの!」
なんだ、この反抗期は。
「好きにしなさい」
今度は何か言ってきても知らん顔してやるぞ。
それから十分。
「おじいちゃん」
ふん、返事もしてやらん。
「これ」
知らんぷりだ。
「あげる」
ぎざぎざのハートが貼って好きと書かれたカード。
おお、神様~。
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