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第百八十一話

 テレビ台の引き出しから見つかった古いビデオ。

 タイトルには娘の名。

 懐かしいが、このDVDのデッキでは見ることができない。

 近くのカメラ店に持っていく。

「おや、三十年前ですか」

「ええ、娘の一歳の誕生日や宮参りが入ってるはずなんです」

 数日後、届いたディスク。

「少しカビも生えてましたよ」

 ひととき幸せな気分になる。

「まあ、可愛いこと!」

 家内の嬉しそうな声。

 そして、私たちの若いこと。


「あなた、髪があったのねえ」

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