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第百七十五話
寝苦しい暑さ。
「ちょっと冷房入れますか」
「そうだなあ」
二十八度に設定にする。
やたら涼しい。
「ほう、こんなに快適だったのか」
「本当ね。最近は冷房控えてたから」
だが、タオルケットから出ている手足が冷えてきた。
「寒いなあ」
「消しましょうか」
「うん」
消すと暑い。
そうだ、ベランダに水を撒こう。
撒いて五分と経たないうちにひんやりとしてきた。
「これに限るな」
扇風機を窓際に置いて微風にする。
快適すぎて寝過ごした。