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第百七十三話
今日の不燃物当番。
「あなた、6時から札を出さないと」
「何の札?」
「新聞とかビンとか分別札よ」
「私が行って来よう」
「わかる?」
「子ども扱いするなよ」
「じゃ、お願い」
札を持って不燃物の場所へ。
並べていると、横から年配の男性が
「違いますよ、この順番です」
と並べ替えていく。
「あ、そうですか。初めてですみません」
「奥様任せでしたか」
「はあ」
「それは幸せですなあ」
終わると、
「お帰り」
家内が冷えた麦茶をくれた。