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第百四十三話
娘がやって来た。
「じんがおたふく風邪なの」
「えっ? どこにいるの?」
「連れてきた。仕事休めないの」
現れた福の神。
見事に腫れあがった左の頬。
「あら、まあ、見事な腫れ具合。痛い?」
黙って頷く孫。
家内が手鏡を持ってきて見せる。
自分の顔にくすっと笑う孫。
「あ~ん、痛いのにおかしい」
すると娘が傍から言う。
「止めてよ、お母さん。じんを笑わせないで」
「だって、ホラこんなだもん」
主役の福の神は笑いながら泣いている。
娘がやって来た。
「じんがおたふく風邪なの」
「えっ? どこにいるの?」
「連れてきた。仕事休めないの」
現れた福の神。
見事に腫れあがった左の頬。
「あら、まあ、見事な腫れ具合。痛い?」
黙って頷く孫。
家内が手鏡を持ってきて見せる。
自分の顔にくすっと笑う孫。
「あ~ん、痛いのにおかしい」
すると娘が傍から言う。
「止めてよ、お母さん。じんを笑わせないで」
「だって、ホラこんなだもん」
主役の福の神は笑いながら泣いている。
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