二百文字小説「煩悩の人」

第百三十四話

　夏のバーゲンに行った家内。

「ただいま～」

「一体何をそんなに買ってきたんだ？」

　両手に大きな箱が四つ。

「ジグソーパズルが半額だったの」

「まだ、じんには無理じゃないかい」

「あら、私とあなたでやるのよ。ボケ防止」

　そんな千を超えるピースをか？

　しかも、風景写真。

「こんな難しいのできるかなあ」

「根気さえあれば大丈夫よ！」

　それが心配だ。

　買った本人が一番持ってないものだ。

　あれから三日。

　家内は頭脳ゲームを買ってきた。