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大陽  作者: わった
2/3

第2話

第2話です。

いよいよ意味不明です。

よろしくお願いします。

 加山が帰った後も、俺はパソコンに向かい続けていた。ゴミだらけの部屋には目もくれず、ひたすら編集作業を続ける。

 作家がプライベートなど気にしてどうする。

 表現者になった時点で、そんなもの捨てやがれ馬鹿野郎。

 そんな職人気質な言い訳を頭に浮かべつつ、俺はキーボードを打ち続けた。

 しかし・・・・・

「・・・・う~ん・・・・」

 果たしてこれはいいのだろうか?今までの作品に比べると、ドロドロ度が足りない気がするが。

 探偵が犯人の気持ちを理解するため人を殺す話とか。

 総理大臣が「全ての人を幸せにしたい。そのためには罪人の気持ちも理解せねば」とかなんとか言って殺人を犯す話とか。

 それらの過去作品に比べると、ドロドロ度が足りない。

 極度の心配性の男が、溺愛している女を他の男にとられたくないために殺人を犯す―ドロドロっちゃあドロドロだけどな・・・・・安っぽい昼ドラの、発展系のような気がしてならない。

 それに何より、俺は恋をしたことがない。

 他の誰かにとられたくないくらい誰かを好きになったことが、無い。

 そんな奴が(曲がりなりにも)恋愛小説書いてもなぁ・・・・

 この作品を発展させるためには、俺自身のプライベートが必要になってしまうだろう。小説の為になら、しょうがないかな・・・・・

 あ、でもそしたら、俺は愛した女を殺すところまでしなければいけないのか?

 つーかそもそも、恋ってどうすればいいんだろ?

 「・・・・・・分かんね」

 小説以外のことを考えるのは、非常に苦手だ。発想を転換させて考えよう。

 え~とえ~と・・・・・ 

 「・・・・・あ」

 そうだ。

 無理にプライベートで恋愛しようとするから困るのだ。

 こういうときは、過去の名作から学び、恋愛をした気分になって。

 そして俺の作品を発展させようじゃないか。

 そんなわけで俺は。 

 自宅のボロアパートを出て、書店へと向かった。

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