ホラーチャレンジハウス
夏休みに入る前、私達三人組はこんな話をしていた。
「ねえねえ、こんどみんなで集まって夏っぽいことしたくな〜い?」
こう提案したのは三人組の一人のみえ。
彼女は怖いものが苦手なのに怖い思いをしたいと思っている
いわゆる”ドM”なやつだ。
「いいね!なにする!?やっぱりホラー系やりたいよな!」
怖いもの知らずのたくやが楽しそうな声で返事をする。私は。
「怖いの苦手だよ...」
と言いかけたが、そんなの関係ない!とも言うように、みえが。
「たっくんそれいいね!最近面白そうなところ見つけたからそこいこう!」
とたくやに賛成した。
実際私は怖いのは苦手だが、実際に見てみたいという好奇心から
さっきのことはなかったかのようにノリノリで行く場所を探す。
そして、その場所はたくやの提案で
「ホラーチャレンジハウス」
というところに決まった。
夏休みのある日、もう日が落ちた頃。
私達はそれぞれ親に夜、みんな友達の家に泊まりに行くていで許可をもらい、
とある駅の前に集合していた。
「よし、行くか」
たくやの一声で私達は動き出す。
駅から少し歩き、山へ入っていく。
山に入るとすぐに、私達は目的地についていた。
今考えると、これはこの不思議な状況に陥いる
最初の一步だったのだと思う。
意識がなくなって、でも体は歩くのをやめない。
誰かについていくわけでも、明確に道が示されていたわけでもなく、
私達はそこに吸い込まれるように歩いてここにたどり着いた。
よくあることだろうか。
そんなことはあまり気にせずに、私は周囲を見る。
近くに古びた柵と扉があった。
私達は一切の躊躇もなくその扉を開き、中に足を踏み入れる。
「わ!」
どこからか先回りしたたくやが扉からひょっと出てきた。
「もうちょっとびっくりしたらどうなの?」
どうやって先回りしたのか理解できない。
しかし、自分がわからない心の底では彼を理解してる。
そうやって私は彼のことは気にも留めず庭を見渡す。
広い庭の周りには自分たちの背よりも草木が生い茂っていた。
覗き見防止のためだろうか。
しかし、その中心部の草は刈り尽くされている。
家の外壁には壁が見えないほどのツタが蔓延っていて、
隙間に見える外壁には黒いシミのようなものが見える。
私達が物々しい雰囲気に圧倒されていると、
どこからか突然、一人の男が私達の目の前に現れた。
「ようこそ、ホラーチャレンジハウスへ。
私はここの所有者であり、案内人です。名前はありません」
どこか不気味な彼の声に私達は恐怖を感じる。
「ご予約をされていた、たくや様ですね?」
「はい。そうです」
たくやがこたえた。案内人が続ける。
「では、簡単に説明を。
この場所は本当に殺人事件が起こった家となっています。
家に入るとすぐ廊下があると思いますが、
ないなら今日は中止です」
ここで私達は違和感を覚えた、すかさずたくやが質問をする。
「なんでだ?どうして中止になるんだ?」
「それは秘密です」
曖昧な答えに私達は、これも演出の一環として受け流すことにした。
案内人が説明を続ける。
「廊下を左に曲がった突き当りの部屋が安全地帯になっています。
今夜、あなた達はそこで過ごしてもらいます」
「やっぱり怖いよ」
みえが耳元で囁いたが、私は聞いてないふりをした。
案内人が私達に1つの紙とスマホのような機械を渡す。
「これを持って家に入ったらゲームスタート」
説明を終えると案内人は暗闇に消えていってしまった。
「やっぱり、やめない?」
みえが言う。しかしたくやは。
「大丈夫だよ!ほら、早く行こう!」
といってチャレンジハウスに向かう。
みえと私も少しだけ顔を合わせた後に、彼の後を追うように走って向かう。
ドアはガラガラと開けるスライド式の扉だった。
みんなが入ると、その扉は勢いよく閉まってもう開かなくなってしまう。
「これから始まりだぜ!」
たくやのワクワクした声が玄関に響く。
周囲は明かりがついているのに薄暗い。
壁は恐ろしい外壁とは異なり
壁や床にシミやカビすら生えていなく、すっかり綺麗だった。
それでも怖い雰囲気を感じた私は。
「とりあえず安全地帯までいこうか」
といってあるき出した。
たくやとみえも私に続いて歩き出す。
玄関から入って目の前には風呂場があり、
左に曲がると奥に安全地帯と書かれた看板を見つけることができた。
そしてすぐ左にはトイレと書かれた看板のぶら下がった扉がある。
「風呂トイレ別はいいね!」
みえが呑気なことを言う。
少し歩くと右にリビングのような空間があった。
風呂の壁に向かうようにキッチンがあり
その後ろにテーブルと椅子が並んでいる。
そこにもやはり汚れはなく、きれいだったが
テーブルの上を見ると、アンテナが不自然に折られたラジオと数枚の借金督促状がおいてある。
この家の掃除はあの案内人がしたとも予測できたが
ここまで綺麗なら家主が継続的にきちんと掃除をしていたことが容易に想像できる。
しかし、なぜこんなに督促状があるのか。
そんな疑問を抱きつつ、私達は安全地帯という名の部屋にたどり着いた。
「あけるよ」
たくやが音もなく扉を開ける。
中を覗くと、とても綺麗で明るい部屋がそこにあった。
どの家にもありそうな一般的な部屋だ。
壁に御札が大量に貼られていることを除くけば。
そこはとても奇妙な部屋だった。
しかし、どこかに懐かしさを感じて心が落ち着く。
私達は部屋の真ん中にあった丸テーブルを囲むようにして座る。
「さっき案内人に渡された物があったよね」
そう言ってみえが、手に持っていたものをテーブルの上に置く。
一つの紙とスマホのような機械。
私達はまず紙を読むことにした。
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チャレンジミッション
1:安全地帯から10分以上外に出ること
2:全部屋を回ること
3:2階にある鏡をハンマーで割ること
1つクリアで1000円、3つクリアで30万円!
ゴーストディテクターの使い方
電源をしてオンにする
機能
1:安全地帯にいる時間と外にいた時間を測り、右下に表示する
2:幽霊が近づくと警報を鳴らす
使用上の注意
絶対に安全地帯の外では絶対にオンにすること
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どうやらこのスマホみたいな機械は”ゴーストディテクター”と言うらしい。
早速横にあったボタンを押し、起動させる。
「もう今から行く?」
たくやがみんなに呼びかける。
「お腹すいたし、ご飯食べてからにしようよ」
この部屋に来てすこし安心したのだろうか。
みんなお腹が空いていた。
「それもそうだな!」
たくやはそう言ってバッグをおろし、みんなにおにぎりを渡す。
「みんなで食べるおにぎりはめっちゃおいしいね!」
私達はホラーチャレンジの途中だったが、笑いながら食事を楽しんだ。
21時になった。
たくやが早くしろと言うような目で私達を見る。
私がゴーストディテクターを、みえは髪を持って持ってドアまで行く。
音のしない扉を開けて安全地帯を出ると
そこは入った時と全く別の建物のようになっていた。
壁には黒いシミがたくさんあり、薄暗い電気も消え真っ暗になっている。
「懐中電灯を持ってきててよかった〜」
たくやがそう言って明かりをつけるが、70cmくらい先しか光が届かない。
「ねえ、やっぱり私は安全地帯にいる」
みえが震えた声で言った。
「大丈夫だよ!みんなで行けば怖くない!」
正直に言うと私も部屋に戻りたかったが、好奇心のほうが強かった。
「それに、一人でそこにいたほうが不安じゃないか?」
私の問いかけにみえは。
「たしかに...」
と、しぶしぶこたえる。
そしてついに家の探検を始めた。
まず私達は風呂とトイレを見に行く。
風呂場にも壁と同じようなカビやシミが沢山ついていた。
恐ろしい雰囲気だったので、私達はすぐにその場を離れる。
次にその向かいにあるトイレだが。
扉を開けようとした瞬間。
ガタッとなにかが落ちるような音がした。
「ねえやっぱり怖いよ!」
みえが叫ぶ。
しかし、それを気にせずたくやがトイレの扉を開ける。
普通のきれいなトイレだ。
頭が混乱し、しばらくみんなで見つめていると
トイレの蓋がゆっくりあき、中から物凄い色をした液体を吐き出した。
「きゃぁぁぁぁぁ!」
と叫び、私の影に隠れるみえと違い、
たくやは冷静にトイレの扉を閉める。
「危ないからこっちにこい!」
私の呼びかけにも応答しない彼は
まるで呪われたかのように床を見つめていた。
するとみるみるうちに消えていく謎の液体。
数十秒もすれば全ての液体は消えていった。
「よし、次にいこうか」
何もなかったかのように彼が歩き出す。
私達は怖がりながらもたくやの後を追った。
トイレ横の階段を登って2階に行く。
「きゃぁぁぁぁ!」
みえが叫ぶ。
「どうしたの!?」
私とたくやは同時に振り向き、声をかけた。
「あぁ、ごめん、鏡だった」
目の前を見るとたしかに大きな鏡がそこにはある。
「もしかして、これを割るのか?」
そういうとたくやは突然。その鏡を蹴った。
しかし、鏡はびくともしない。
「違うらしいね......」
後ろから見ていたみえが言う。
諦めて他の鏡を探そうと階段を登りきると、
そこには左右に伸びる廊下があった。
まず私達は左の方に行ってみる。
突き当りにある扉を開けるとそこは書斎らしく、本棚がたくさんあった。
すると突然。
ビィー!
一瞬だけゴーストディテクターがなった。
私達はびっくりして急いで書斎に入り、扉を閉める。
外で誰かが階段を登る音がする。
コツ...コツ...
足音がだんだん大きくなっていた。
「お願い...こっちに入ってこないで...」
みえが部屋の隅でうずくまっている。
私とたくやは扉が開けられないようにする。
足音はさらに大きくなっていき、そして、扉の前で止まった。
開けるなよ......。
そう願って扉を強く握る。
音がなくシーンとした空間。
心臓のバクバクという音が明確に聞こえる。
10分くらい経った頃だろうか。
みえが立ち上がって近づき、私達の耳元で囁く。
「ゴーストディテクターが反応していないんだし。
もう出ても大丈夫なんじゃないかな。」
それを聞いたたくやは突然思い切り扉を開けた。
「やめて!」
みえが叫び、手で目を覆い隠す。
しかし、そこには何もいなかった。
「大丈夫だよ!もう何もいないから」
たくやの声を聞き。みえは恐る恐る指と指の間からドアの外を見る。
何もいないことに安心したのか。
はぁ~。とため息をついた。
「もう、勝手な行動しないでよ!」
たくやを睨みながら言い放つ。
「ごめんごめんw」
彼はもう一回やりそうに、笑いながら返事をした。
「じゃ、じゃあ、次の部屋に行こうか」
廊下に出て扉を閉める。
右を向くと奥の方に向かい合うようにしてつけられた扉があった。
残った部屋は後2個らしい。
賞金...いや、好奇心のために私達はまた歩き始める。
途中、階段の方を覗くと、一段一段に黒い足跡が付いてるのが見えた。
みえは私の背中にピッタリくっついて怖そうにしていたので
私は驚きを隠して。
「大丈夫。前だけ向こう」
そう言って落ち着かせた。
ドアに来るとたくやは何も言わずに右の方の扉に入った。
「もう!勝手な行動しないでって言ったじゃん!」
怒るみえをよそに、彼は部屋を物色し始めた。
部屋の中には布団や服などが散乱している。
家具は何もなく、全て床の上に置かれているようだ。
私はその上に何枚かのちぎられた日記を切れ端を見つけた。
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4月10日
今日ははじめて会社に行く日だ。
親に恩返しができるよう、頑張るぞ!
5月13日
体がだるい。
人付き合いもうまくいかない。
これが5月病というやつか。
悔しいが今日は会社を休むしか無い。
最近家ではずっと掃除をしている。
いや、体がしなければならないかのように動く。
それ以外では動かないくせに。
6月30日
オンラインゲームでつながった友達と初めてパチンコ屋に行った。
めちゃくちゃ勝った。
もう嬉しすぎる。
親に食事を奢って自動掃除機を買ってあげた。
めちゃくちゃ喜んでいた。
私も嬉しかった。
7月16日
パチンコがやめられない。
お金がない。
最初は勝っていたが、最近はもうお金をずっと盗られている。
親に借りそうと思ったときもあったが、やはりだめだ。
勝つのは嬉しいが、それを使ってみんなに色々してあげること。
それで喜んでもらえること。それが嬉しかった。
9月10日
私は苦しんでいる。
パチンコのせいで。
私のせいじゃない。
やめられない。
他人に頼って、今を知られて。
がっかりさせたくない。
家を掃除していると思う。
私はいつから落ちぶれてしまったのか。
そういえば、友達がとある鏡を紹介してくれた。
とあるところに置けば効果を発揮するらしい。
9月13日
あの鏡を買ってからというもの、めちゃくちゃ勝てるようになった。
本当に友達には感謝しか無い。
もっと効果を上げる方法を友だちに聞いた。
****をその前に置くと、恐怖を与え極限を再現できる。
それで運が上がるらしい。
だが、それで壊してしまうと―
10月13日
私は幸せだ。
何もかもがうまくいく。
鏡の中なら全てが絶好調。
現実なんてくそくらえ。
ずっと鏡の中にのまれていたい。
12月30日
ついに親にバレた。
借金をたくさん抱えてることがバレた。
私は助けられそうになった。
しかし、ここは私、すぐ追い出した。
あんなところに督促状を置く悪い奴。
でも大丈夫、鏡は無事だった。
2月30日
金を要求された。
全てを奪おうとした。
みんな追い出して鏡は隠した。
そして、みんなは庭に―
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これ以上はちぎられてなくなっていた。
「これって...」
みえがなにか言いかけたところをたくやが割って入って。
「ここになにかあると思ったけど。何もなかったよ」
と不満げな表情で言った。
「何かあってもとっちゃだめでしょ!」
みえが怒って言い放つ。
「ごめんごめんw」
たくやはまたヘラヘラしながら謝った。
残りはあと一部屋。
扉を開け廊下に出ると、目の前に物凄い雰囲気の扉が立ちふさがっている。
「ねえ、賞金はいいからもう安全地帯に戻らない...?」
みえが小さく震えた声で私にささめいた。
私とみえは禍々しい雰囲気に押されて動けずにいる。
しかし、ここでもたくやは違った。
また呪われたかのように扉を凝視している。
すると突然。
ガチャ...
扉がゆっくり開いた。
彼はそれに吸い込まれるように中に入っていく。
私達は扉から顔を出して中を覗き見る。
その部屋は部屋というより廊下に似た構造になっていた。
両側の壁には一定の間隔でろうそくが灯してあり
中央には赤いカーペットが敷いてある。
そのカーペットの上を今、たくやはゆっくり進んでいた。
部屋の奥には鏡とハンマーがおいてある。
遠くてよく見えないが、真っ暗で何も映っていないということはわかった。
たくやはハンマーを手に取り、鏡に打ち付ける。
ビィー!!!
私の持っていたゴーストディテクターが物凄い音量で警報を鳴らした。
「うわああああああ!」
我に返ったたくやが泣き叫びながら走って部屋を出ていく。
見ると表面の割れた鏡が歪んで
今にも中からなにかがでくるかのようにガタガタ震えていた。
「ぎゃぁぁぁぁぁぁぁ!」
私とみえは叫んで安全地帯に走って向かう。
階段近くの大鏡も割れて、歪んでいた。
ついに私達は安全地帯にたどり着き、ドアを締めた。
ゴーストディテクターのけたたましいサイレンは鳴り続けている。
「俺はじゃない、あれは俺じゃないんだ......」
たくやがうずくまってボソボソ呟いている。
一旦落ち着かせようとみえが近寄ると、外から足音が聞こえてきた。
コツ...コツ...
鳴り止まない警報音が私達をまた焦らせる。
コツコツコツコツ...
足音がだんだん速く、そして大きくなっていった。
そしてそれが部屋の前に来た瞬間、それは打撃音に変わる。
ドン!ドン!
何者かが扉をたたいている。
ひらっ
足元に黒くなった短冊が落ちてきた。
周りを見ると、壁に貼ってある御札がどんどん黒に変色して
一枚、また一枚と捲れ落ちていく。
そしてこの部屋自体もガタガタと揺れだした。
「ねえやばいよ!どうすればいいの!」
みえが泣きながら腰を抜かしている。
たくやはまた呪われたように床の一点を凝視していた。
しかし、今回はそこに何も無い。
「おい!目を覚ませ!」
たくやの肩を揺さぶって呼びかける。
しかし、たくやは戻ってこない。
突然、なにもない床が地下へつながる扉のように
ギィと音をたてながらゆっくり開いた。
なかを見るとそこは一本の通路になっている。
「おい!早く逃げ込むぞ!」
いつの間にか正気を取り戻したたくやが
肩にみえを担いでその中に入った。
私も急いでその中に入る。
その瞬間、ドアが破壊される物凄い衝撃音が聞こえた。
逃げなくちゃ!
私達は一生懸命に走った。
しかし、行き止まりについてしまう。
「もうだめだ」
私達はみんなで丸く小さくうずくまった。
足音がどんどん近づいてくる。
そして、立ち止まった。
「これから始まりだぜ!」
たくやの声がしたかと思うと、彼は音もなくその気配を消してしまう。
終わりを感じながら、まだ生きたいという欲望にすがるように
私達は強く抱き合った。
「ようやく追いついたよ......」
人の声が聞こえた。
私達は驚いて顔を上げる。
そこには一人のスーツ姿の優しそうな男が立っていた。
「こんなところに入って危ないじゃないか!」
そう怒鳴られたが、私達はほっとして泣きながら男に抱きつく。
「よかった、怖かった」
「ありがとう、ありがとう」
状況を理解したのか、その男性は。
「はぁ、もう......」
と言い、私達2人をつめたい手で誘う。
気付いたら私達は庭の外にいた。
どこを見てもたくやはいない。
ただ。
少しだけ、前より外壁のツタが減って、見える黒いシミが多くなっている気がした―
「学生3人が行方不明になってか1ヶ月以上が経過しています。
最後に確認がされた日、3人はどこからか駅に現れ、集合し、
そのまま山の方へ消えていったことが
防犯カメラによってわかっています。
警察は付近であった殺人事件と関連があると見て捜査を―」
ノイズ混じりのラジオを聞きながらコーヒーを飲む。
薄暗い部屋の中、爪の間に詰まった泥を落とそうとしていると
暗くなった森の中から数人の声が近づいてきた。
ポキっとアンテナを折る。
「また、お客さんが来た」