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【第3章完結】白雷の聖痕者  作者: YY
第3章

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第10話 王国軍襲来

 オアシスの町を王国軍が攻めるのは、これが初めてではない。

 幾度となく兵を送り込んでは、撃退されて来た。

 しかし、今回ばかりは攻略出来ると踏んでいる。

 今までの倍以上の兵力を用意したからだ。

 全方位を取り囲むように陣形を敷き、1人残らず逃がさない気迫を感じさせる。

 ところが――


「む……? 何だ、あいつは?」


 町の北側を任された指揮官が目にしたのは、フーデッドローブを身に纏ってマスクで口元を隠した人物。

 体付きから女性だと言うことはわかるものの、人相ははっきりしない。

 その出で立ちも奇妙だが、何よりたった1人で現れたことが不気味。

 だが、部下に弱味を見せたくないと思った指揮官は、葛藤を振り切って命令を下す。


「立ち塞がる者は敵だ! 容赦せずに殺せ! もしくは捕らえて、奴隷にしても構わん!」


 指揮官の言葉を受けて、若干戸惑っていた兵士たちの目付きが変わった。

 フードの女性は顔こそわからないが、スタイルは抜群に良い。

 特に胸元の双丘は大きく、兵士たちの情欲を煽っている。

 下卑た笑みを浮かべた兵士たちはフードの女性を包囲し、退路を断った。

 それでも微動だにしないことを怯えていると解釈した兵士の1人が、とうとう手を伸ばし――


「ぐはッ!?」


 砂地に背中から叩き付けられた。

 あまりの衝撃にクレーターが出来ており、投げる際に掴まれた腕が、変な方向に曲がっている。

 泡を吹いて失神した仲間を目の当たりにして、兵士たちが騒めいた。

 指揮官もかなり動揺していたが、必死にその感情を抑えて叫ぶ。


「狼狽えるな! 相手は所詮1人だ! 数で攻めれば必ず倒せる!」


 なんとか立ち直った兵士たちは、慌てて武器を構えた。

 全員が聖痕者と言う訳ではなく、鍛えられた一般人も混ざっている。

 これが熱砂の大陸の特徴で、聖痕者以外にも戦える者が多い。

 もっとも――


「がッ!?」

「ごふッ!?」

「ぎゃッ!?」


 彼女にとっては、どちらも脅威にはなり得ないが。

 剣を繰り出して来た兵士をいなしてハイキックをお見舞いし、呆気なく意識を断ち切る。

 続いて殴り掛かって来た者の腕を取り、兵士たちの密集地帯に投げ放った。

 砲弾のように飛来した仲間によって、纏めて吹き飛ぶ王国軍たち。

 それからも蹴りと投げ技を主体に、襲い来る兵士たちを次々と沈めて行く。

 この女性の正体は――


(体術のみの戦闘は久しぶりですが、問題ありませんね)


 『輝光』の力を封印したソフィア。

 武装を使ってしまうと『輝光』だとバレるので、こう言った戦法になっているのだが、彼女の言う通り何も問題はない。

 むしろ、過剰戦力とすら言えるほどだ。

 とは言え、彼女も1人の人間に違いはない。

 体術だけでは、敵を全員止めるのは不可能。

 事実、ソフィアに敵わないと判断した兵士たちは迂回して、オアシスの町に向かおうとしていた。

 それを見たソフィアは追い掛け――ることなく、近くの兵士の掃討を続行。

 彼女がその場に留まったことを確認した兵士たちは安堵して、進軍を再開させたが――小さな影が走る。


「はぁッ……!」


 ソフィアの左側から抜こうとしていた兵士たちを、無慈悲に昏倒させて行くアリア。

 彼女も顔を隠しており、『剣技士』の中でも特徴的な大剣は使わない。

 ソフィアと同じく蹴り技がメインだが、最近はシオンに指摘されて打撃も訓練している。

 元々戦闘センスが抜群に良いアリアは既にものにしており、自身の体術を更なるレベルに昇華させていた。

 小柄ながら尋常ではない戦闘力を誇るアリアを見て、兵士たちの士気は最早風前の灯火。

 その場を動かずに敵を倒し続けるソフィアに対して、逐一戦場を変えながら駆け回るアリア。

 そうなると兵士たちが目指すべきはソフィアの右側しかないが、そちらにも生きる道はない。


「あー、もう。 暑苦しいわね」


 顔を隠して暑くなったことに文句を言いながら、【火球】を連射するリルム。

 ただし彼女独特のアレンジは解除しており、極々一般的な性能。

 それでも充分な威力を備えており、近付かれることもなく兵士たちを戦闘不能にして行った。

 対する王国軍も最後の意地を見せるべく、『弓術士』や『攻魔士』などによる遠距離攻撃がリルムを狙う。

 しかし、大半の近接系階位では及ばない身体能力を誇る彼女を捉えることは出来ず、あっさりと回避された上で反撃の【火球】を浴びていた。

 こうして北側は3人によってほぼ完全に制圧されていたのだが、彼女たちにも全く被害が出なかったとは言えない。

 ただし、それは身体的なダメージではなく、精神的なもの。


「くそッ! この痴女どもがッ!」

「痴女のくせに強過ぎるだろ!?」

「痴女なら痴女らしく、男に媚びろ!」

「痴女の分際で歯向かうな!」

「痴女め! 絶対後悔させてやる!」


 痴女痴女痴女痴女と連呼され、ソフィアたちは内心で羞恥に悶えている。

 それも致し方ない。

 何故なら彼女たちはフーデッドローブを着ながらも、短過ぎるスカートは健在だからだ。

 そのお陰で(?)兵士たちの動きを鈍らせているので、効果が全くないとも言えない……かもしれない。

 なにはともあれ盤石な態勢を作っている北側の一方で、オアシスの町の主戦力は東西に集中させている。

 それによって互角以上の戦いが出来ており、ほとんどの兵士を食い止められていた。

 ところが、ソフィアたちもそうだが、全員を完全に止められている訳ではない。

 散発的に突破する者はおり、そう言った兵士たちは非戦闘員しか残っていないオアシスの町に攻め込んだ――つもりだった。


「ぐッ……!?」

「どうし……ぎッ!?」


 町の入口に差し掛かる手前で、バタバタと倒れる兵士たち。

 何が起こったのかわからず困惑する――時間すら与えられず、また1人が眠らされる。

 言うまでもないかもしれないが、それを実行したのは――


「わたしまで変装する必要があったのかしら……?」


 オアシスの町で最も高い建物から、狙撃を繰り返すルナ。

 彼女の武器もかなり変わっているが、距離が充分に離れている上に長銃に布を掛けているので、身元が判明する可能性は低い。

 非殺傷弾を、町に入ろうとする不届き者に撃ち込んで行く。

 迫って来る兵士の数が少ないとは言え、ルナの功績は今回も大きい。

 町に残っていた人々から声援が飛び交い、彼女の頬を朱に染めた。

 余裕の戦いを繰り広げているように感じるが、東西で戦っている者たちの中には、怪我人も続出している。

 そう言った者たちは町に引き返して応急処置を受け、辛うじて命を繋ぐ――と言うのが前回までの話。


「姐さん! 今から5人行けますか!?」

「ひ……! だ、大丈夫ですから、大声を出さないで下さい……」

「あざっす! おいテメェら、怪我人を中に運べ!」


 町の集会所のようなところで待機していたサーシャは、ビクビクしていた。

 それは戦闘を怖がっているのではなく、自分1人で男性陣の相手をしないといけないからだ。

 男性恐怖症な彼女には難易度が高く、最早泣き出す1歩手前だが、辛うじて逃げ出すことはない。


「シ、シオンくんたちは戦ってるんだから、わ、わたしも頑張らないと……!」


 サーシャが必死に自分を奮い立たせていると、怪我をしたオアシスの戦士たちが担ぎ込まれて来た。

 それを見た彼女は瞬時に意識を切り替え、神力を高める。

 そんな彼女を周囲の人々が感嘆の溜息とともに見つめていると、怪我人を1箇所に集めた男が合図を出した。


「姐さん! よろしくお願いします!」

「姐さんってやめて欲しいんですけど……【慈愛の祈り】」


 小声で文句を漏らした後に発動したスキルは、劇的な効果をもたらす。

 言葉にするなら単純で、怪我人の傷を癒した。

 しかし、その回復力は圧倒的で、並の『治癒士』が束になっても敵わないほど。

 【慈愛の祈り】。

 見たままだが、範囲内の味方を回復するスキル。

 効果範囲や回復量は込めた神力に依存するが、即死ではない限りほぼ回復可能。

 奇跡のような力に人々は感動し、口々にサーシャを称える。


「流石は姐さんだぜ!」

「『救国の修道女』の名は伊達じゃないわね!」

「女神じゃ! この子は女神様なんじゃ!」

「わ、わかりましたから、落ち着いて下さい……!」


 あまりの恥ずかしさに涙目になったサーシャだが、役目を放棄することはない。

 逐一訪れる怪我人を治療し、感謝を述べられる。

 何度も【慈愛の祈り】を使いながら、彼女はシオンたちが早く帰って来てくれることを祈り続けた。











 北を姫様たちが、東西をオアシスの戦士たちが担当していると言うことは、言わずもがな――


「いやいや、マジでお前らだけで良かったんじゃねぇか?」

「甘えるな。 お前も働け」


 南に向かったのは僕とガレン、ミランダさんにマーレさんの4人。

 ガレンがあまりにも能天気なことを口走ったので、思わず強く窘めてしまった。

 その一方で手は動かしており、武器の調整を続ける。

 双剣に細かな調整が必要なのかと思われるかもしれないが、今回の得物は別だ。


「わかってるって。 それより、まさかお前が弓を使うなんてな。 まともに戦えんのか?」

「見くびらないで欲しい。 一通りの武器を使えるようには、訓練して来た。 まぁ、本領じゃないのは認めるが」

「聖痕者のくせに自分の階位以外の武器も使えるようにするなんて、相当変わり者だな。 手を貸してもらえるなら、何でも良いけどよ」


 そう、今僕が持っているのは、双剣じゃなく弓。

 姫様たちには正体を隠す為に徒手空拳で戦うように頼んだが、僕だけは『弓術士』を装うことにした。

 本来のパーティに『弓術士』はいないので、こうすることでより一層素性を悟られないと言う判断。

 問題は僕がどれだけ弓を使えるかだが、先にも述べた通り心配はいらない。

 借り物の弓の調整を終えた僕は、ガレンに向かって声を投げた。


「こちらは準備出来たが、お前の方はどうなんだ?」

「いつでも行けるぜ。 ミランダ、マーレ、よろしくな」

「は~い」

「任せて下さい」


 ナックルガードを装備しているガレンは恐らく『格闘士』だが、ミランダさんとマーレさんに関しては未だに不明。

 ちなみにガレンを呼び捨てにするのに、ミランダさんとマーレさんは違うのは、単に彼の希望を聞いているからだ。

 基本的に僕は特別な事情がない限り、年上に対して敬語を使う。

 などと言うことはどうでも良くて、やがて王国軍が姿を現した。

 こちらの人数が少ないことに驚いているようだが、隙を見せるなら付け込まない手はない。

 矢筒――ではなく、魔箱から矢を取り出した僕は弓を引き絞り、開戦の一射を放つ。


「ぎゃッ!?」


 狙い違わず空を裂いた矢は兵士の脚に突き立ち、行動不能に陥らせる。

 魔箱から矢を取り出すことで、神力で生成したように見せ、『弓術士』だと言うことに疑いを持たせない。

 一射一倒。

 僕が弓を引く度に1人が倒れ、それを見たガレンは感心したように口笛を吹いていた。

 こう言うところもゲイツさんに通じるが、今回は僕に任せられても困る。


「早く行け。 言っておくが、いくらなんでもこの数を全て相手にすることは出来ないぞ?」

「急かすなって。 お前の強さに感動してたんだからよ。 本職の『弓術士』より強いんじゃねぇか?」

「それは使い手によるだろう。 良いから行け」

「まったく、仕方ねぇな。 ミランダ、マーレ、もらって行くぜ」

「りょ~かいで~す」

「わかりました」


 ガレンの言葉に従って、ミランダさんとマーレさんが神力を練り上げる。

 弓で攻撃を続けながら興味深く見ていると、ようやくその力が判明した。


「彼の者に力の加護を与えよ~――【攻撃増幅アタック・ブースト】~」

「彼の者に守りの加護を与えよ――【防御増幅ディフェンス・ブースト】」


 ミランダさんの体から赤い光、マーレさんからは紫の光が放出され、ガレンの体に吸い込まれた。

 瞬間、ガレンの体を強大なオーラが覆い、戦闘力を格段に上昇させる。

 なるほど、彼女たちの役割は単なる奴隷じゃなく、ガレンのサポートも含まれているのか。

 『付与士』の中級補助魔法、【攻撃増幅】と【防御増幅】。

 その名からわかるように、対象者の攻撃力と防御力を向上させる単純な効果。

 発動者の神力を継続的に消費する代償を伴うので、習得している使い手はあまり聞いたことがない。

 ただし――


「良し、今日も良い感じだ! 行って来るぜ、2人とも!」

「行ってらっしゃいませ~」

「お気を付けて」


 ミランダさんたちに声を発したガレンが、猛烈な速度で前線に突っ込み大暴れする。

 兵士たちを殴り、蹴り、投げ、無双状態。

 一方で相手の攻撃は、無防備で受けても通用していない。

 敵陣は完全に混乱しており、まさに阿鼻叫喚の地獄絵図。


「くそッ! 今回の【鬼人オーガ】は南かよ!」

「完全にハズレじゃねぇか!」

「しかも凄腕の『弓術士』まで一緒とか、最悪だろ!」

「おい、押すなって! 危ねぇだろうが!?」


 あたかも鬼神のような強さだと考えていたが、どうやらガレンは【鬼人】と呼ばれているらしい。

 単純な『格闘士』としての実力は、ゲイツさんと互角。

 しかし、【攻撃増幅】と【防御増幅】はデメリットが大きい分、強化値も半端じゃない補助魔法。

 ある意味、ガレンとミランダさんたちの関係性を、そのまま表したような戦法に見えた。

 それにしても……強い。

 2人分の力が加わっているのだから当然と言えば当然だが、このまま任せようかとすら思い始めている。

 だが、それを察したようにガレンはこちらに目を向け、ニヤリと笑った。

 手を抜くなと言う意思表示だろう。

 小さく嘆息した僕は愚直に矢を放ち続けていたが、そこに変化を付け始めた。

 3本の矢を同時に番え、撃ち出す。

 その全てが敵を捉え、ガレンによってガタガタになっていた敵陣に、更なる波紋を呼んだ。

 続いて矢の羽の1部を噛み切って、射る。

 すると矢が弧を描いて曲がり、直線では当たらない場所にいた敵を仕留めた。

 それを見たガレンは兵士たちを殴り飛ばしながら、楽しそうに笑っている。

 弓を使う折角の機会なので、いろいろと試してみただけだが、思ったよりも受けが良かったらしい。

 背後ではミランダさんが笑顔で、マーレさんが無表情で拍手している。

 そのことに苦笑を浮かべた僕は、その後も慣れない弓を引き続けた。

 すると、暫くして戦況不利と悟ったのか、王国軍が撤退して行く。

 【転円神域】で調べたところ、他の方角も同様だ。

 ガレンは暴れ足りないと言った風に息をついていたが、そんな彼を放置して警戒を続ける。

 完全に姿が見えなくなって間違いなく退いたと結論付けた僕は、ガレンに呼び掛けた。


「取り敢えず、もう大丈夫そうだな」

「あぁ。 いや、助かったぜ。 お前らがいなかったら、今回はヤバかったかもしれねぇ」

「それは何よりだが、こう言うことは頻繁にあるのか?」

「前から小競り合いみたいなのはあったが、こんなに本格的なのはここ1年以内だな。 ま、その理由もわかってんだけどよ」

「どう言う意味だ?」

「知りたきゃ自分で調べな。 言っただろ? 俺たちにとって情報は武器なんだよ」

「手伝った礼として、教えてくれても良いと思うが」

「俺は別に強要してねぇんだぜ? お前らが勝手に戦っただけだ。 まぁ、その変装用の服くらいならくれてやるよ」

「……良い度胸をしている」

「くく、褒め言葉だと思っておくぜ」


 睨み付けた僕に不敵な笑みを返すガレン。

 実際、肝は据わっている。

 腹立たしいが。

 何にせよこの場では情報を得られないと思った僕は、サッサと退散することにした。


「事前に約束していた条件は守ってもらうぞ?」

「はて、何のことだ?」

「そんなに死にたいのか?」

「怖ぇな、冗談だからやめてくれよ。 だが、書面に残してる訳でもねぇし、反故にされたって文句は言えねぇんだぜ? 次からはきちんと、契約書なりなんなりを用意するんだな」

「……不愉快極まりないが、貴重なアドバイスと受け取っておこう」

「はは、ムカつくことでも自分にとって有益なら受け入れる姿勢、ますます気に入ったぜ。 なぁ、イレギュラー……いや、シオン。 魔王討伐なんかやめて、俺たちとオアシスの町で暮らさねぇか?」

「断る」

「即答かよ。 まぁ、わかってたけどな。 さて、そろそろ町に戻るか。 お前も、女どもに会いたいだろ?」

「言葉遣いに気を付けろ。 僕は気にしないが、姫様やサーシャ姉さんの機嫌を損ねたら、グレイセスとアリエスを敵に回しかねないぞ?」

「そいつは困るが、俺はどうも敬語ってのが苦手でな。 それに、俺の見立てじゃそうはならねぇ」

「本当に……下手に洞察力が高いと厄介で困る」

「ははは! なんか実感こもってんな。 とにかく戻るぞ。 俺も、町の連中の様子を見たいからな」

「……わかった」


 粗野で乱暴だが、ガレンが町の人々を大事に思っているのは確かだ。

 態度は褒められたものじゃないとは言え、運営する力も戦闘力も申し分ない。

 リーダーの資質は高いと言えるだろう。

 それでも……このまま、オアシスの町が生き残るのは厳しい。

 ガレンも言っていたように、今回は僕たちがいたから良いものの、次の侵略を退けられるかは疑問。

 だとしても、この男は最後まで諦めないんだろうな。

 僕は足を動かし続けながら、ミランダさんとマーレさんを従えて前を歩く、大きな背中を見つめた。

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