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狂い咲き


 「霊魂を誘き出せれば…。後は生きる屍さえあれば、彼女は生き返る事が出来る。要するに…。貴方が生きる屍になれば万事解決じゃないですか?」


 声が聴こえる。耳元で囁いている。僕は混乱する。声の主の思惑が何一つ理解出来ない。いや、そもそも、この声の主は女子大生なのだろうか?よく聴けば、男性が声色を変えている様にも思える。


 「私が聞いた噂話では…。この薬を使えば生ける屍を産み出す事が出来る様なのです。安心して下さい。痛みは無いので…。」


 右腕を掴まれるゴツゴツとした感触だった。プツリとした感覚が右腕を支配する。


 「あぁ…。」

 肉体を駆け巡る甘美的な刺激。感じた事の無い快感。肉体から魂が抜け落ちるかの様な錯覚。肉体は意識と関係無くピクリと悶える。


 気持ちが良い。


 

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